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新潟市医師会

口内炎について

勝海 薫

(西区 かつうみ皮膚科医院)

口内炎は、口の中の粘膜に起きた炎症のことです。一般の方は、口の中に症状があると、なんでもいっしょの“口内炎”と思われがちですが、口内炎にもいろいろな種類があります。まずはどのようなタイプの口内炎かを診断し、それによって適切なお薬を選んでいくことが必要です。頻度の多い代表的な口内炎について解説してみましょう。

■カンジダ性口内炎:口の中は無菌ではなく、いろいろな常在菌がいます。その中でカンジダという真菌(カビ)が増殖しすぎて、舌や頬粘膜に白い苔(こけ)のような変化が生じたものをいいます。赤ちゃんや清潔管理が上手にできないお年寄りに時々みられます。顕微鏡検査で菌を確認し、カビを抑える抗真菌剤の外用や内服薬で治療します。

■アフタ性口内炎:唇の内側や舌に米粒くらいの白い潰瘍が生じるもので、歯で粘膜を噛んで傷つけたことがきっかけで生じることもあります。口の中を清潔にしながら、アフタ性口内炎用の「貼る錠剤型の外用剤」を用いると効果的です。

■鉄や亜鉛の欠乏に伴う口内炎:はっきりとした鉄欠乏性貧血がある方で、鉄欠乏のために口の粘膜が委縮し赤く荒れやすくなる方がいます。また亜鉛欠乏や、まれにはビタミン欠乏の方でも同様な症状がみられることがあります。亜鉛欠乏症ではしばしば味覚障害も伴うことがあります。血液検査で体内の鉄や亜鉛の濃度を調べ、食生活や栄養バランスの見直しとともに、鉄剤や亜鉛製剤などの補充療法を行います。

■歯の金属補綴物による口内炎:歯に詰めたりかぶせてある金属補綴物は、唾液に微量ですが溶け出します。溶け出した金属の刺激やアレルギーで口内炎が生じる方がいます。粘膜扁平苔癬(へんぺいたいせん)が有名です。金属補綴物の素材の分析や金属アレルギーの検査 (パッチテストを用います)を行い、治療を進めます。

その他にも、いろいろな口内炎がありますので、お口の中の症状がある方は、まずは皮膚科専門医での診察を受けて、適切な診断の後、治療を受けるとよいでしょう。

(2010.12.24)

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