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新潟市医師会

帯状疱疹

            島垣 和花

(西蒲区 整形外科・皮膚科しまがきクリニック)

 帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスの感染による皮膚疾患です。子供のころにかかった水痘(みずぼうそう)が治った後も、三叉神経や脊髄神経の知覚神経節にウイルスが遺伝子の形で潜伏し、体の抵抗力が低下した場合に遺伝子が再活性化してウイルス粒子に変わって活動し発症するものです。典型例は、体の左右どちら側かに神経の支配領域に沿って帯のように赤黒い発疹が見られ、痛みや腫れなど炎症をおこしますが、頭、頸部、下腹部、陰部など体のどこにでも発症します。また全く痛みのない例やかゆみを訴える例もあります。4~5日神経痛様の痛みが続いたのち発疹が出てくることが多いのですが、1ヵ月以上も痛みだけが先行し神経痛だと思っていたら、数週間して発疹が出現する例もあります。痛みのために当初整形外科を受診することも少なくありませんが、帯状疱疹は安静時にも痛みがあり、運動時痛が主である整形外科疾患との鑑別の助けになります。一般に高齢者は痛みが激しく数年以上も痛みが続くことがあり、帯状疱疹後神経痛と呼ばれて治療に難渋することが少なくありません。

 帯状疱疹は成人だけでなく、小児でも罹患します。水痘に罹患していない小児では、帯状疱疹の患者さんからの飛沫感染で水痘を発症する危険性があります。

 帯状疱疹になった人の1%程度が二回以上帯状疱疹に罹患しますので、一度なったからといって二度とならないわけではありません。

 診断がつき次第、できるだけ早く抗ウイルス薬の投与を開始するのが通常の治療ですが、痛みが激しいときや麻痺がある場合は副腎皮質ステロイド薬を投与します。治療が遅れたり、初期の治療効果が不十分であると、帯状疱疹後神経痛が残りやすく、近年、この神経痛に効果が期待できる内服薬の開発も進んでいます。病気に気付いたらできるだけ早く専門の皮膚科を受診することをお勧めします。

(2015.11.12)

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