市民のみなさまへ

新潟市医師会

妊娠と葉酸

大木 泉
(本多レディースクリニック)

胎児の神経管閉鎖障害について、聞いたことがあるでしょうか。

先天性の脊柱管の癒合不全をさし、具体的には無脳児、二分脊椎などがあります。

1万出生あたり、6人程度の発生と、まれな疾患ですが、罹患している場合には重篤な疾患です。

神経管の閉鎖は妊娠6週末で完成します。

胎児の神経管閉鎖障害の発生には多くの因子がかかわるため、100%予防することは、難しいのですが、葉酸の摂取によって予防効果があることが海外からの報告で判明しています。

妊娠しているかもと、産婦人科を受診した時には、既に妊娠5週以降であることが多く、妊娠判明後の葉酸摂取では葉酸の予防効果は不十分となる可能性があります。

では、具体的にどうすればよいでしょうか?

厚生労働省や日本産科婦人科学会では妊娠可能な女性に対して、妊娠前3か月から1日0.4mgの葉酸の摂取が勧められています。

葉酸は、海藻類や緑黄色野菜などに含まれますが、食品からだけで摂取しようとすると大変です。このため、サプリメントを活用するのがいいでしょう。

妊娠後期の服用で出生児の喘息リスクが上昇するとの報告もあり、服用期間は妊娠12週までで良いと思います。

妊娠中はバランスの取れた食生活が望ましいことは言うまでもありませんが、葉酸のようにサプリメントを上手に活用していただくのも良いと思います。

ただし、過剰摂取が好ましくないものもありますので、サプリメントを活用する際には、かかりつけの担当医の医師に相談してからとるようにしてください。

©2013 Medical Association of Niigata City.