市民のみなさまへ

新潟市医師会

納豆を食べてもいいですか?!

三浦 和正

「心臓が悪い人は、納豆を食べてはいけないですか?」「納豆、山菜は食べるなと言われたがどうしてですか?」などとよく質問されます。これは「ワーファリン」(ワルワァリンK、アレファリンも同じ薬です)という血液の凝固を防ぐ薬を飲んでいる人にとっての問題なのです。

「ワーファリン」という薬は急性心筋梗塞を起こした人、弁膜症で人口弁置換術を受けた人、下肢の血栓性静脈炎を起こしやすい人、心房細動などの不整脈があって脳血栓を起こす危険性のある人達が、その原因となる血栓を作らないように内服する薬です。この「ワーファリン」の作用はビタミンKによって弱められます。従ってビタミンKを多く含む食品や、腸内でビタミンKを産生する納豆菌を含む納豆を食べると、「ワーファリン」の効果が減弱されるのです。ビタミンKを多く含む野菜はあくの強い食べ物、パセリ、シソ、アシタバ、クレソン、ミツバ、シュンギク等たくさんあります。またクロレラも多量のビタミンKを含んでいます。

さらに、このビタミンKには、血液の凝血のほかに重要な働きもあるのです。それは納豆に含まれるビタミンKが骨を丈夫にするように働くのです。骨粗鬆症に多くみられる骨折として大腿骨頸部骨折がありますが、この発生頻度の分布を見ますと関東、東北地方に比べて関西地方が多いのです。これは関西では納豆を食べる習慣がないことが理由のひとつと考えられています。納豆は骨粗鬆症にいいのです。現在このビタミンKが骨粗鬆症の薬として販売されています。

他方「ワーファリン」の作用を増強する薬もあります。消炎鎮痛剤、抗潰瘍剤、抗菌剤などです。気がつかずに併用していると出血が止まりにくくなることがあります。

「ワーファリン」を内服している人は、主治医か調剤薬局に相談するようにしてください。

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