市民のみなさまへ

新潟市医師会

肥満大敵

三國 龍彦

いま、わが国の糖尿病の患者さんの数は、その予備軍を含めると約1400万人に達し、60才以上では4人に1人が糖尿病といわれるほどになりました。それにともない失明や腎不全、足の切断といった悲惨な合併症に悩んでおられる方も年々増えております。なぜこのように急激に増えてきたのでしょうか。

糖尿病の原因は遺伝的な素因もありますが、それ以上に食べすぎ、飲みすぎ、運動不足など不適切な生活習慣による肥りすぎが大いに関係していることがわかっています。たしかに糖尿病の方の数は、脂肪の摂取量や自動車の登録台数と平行して増加してきました。大昔から凶作や飢饉などから生き抜くため、私たちの体はわずかなエネルギーを脂肪として蓄え、飢えに耐えられる仕組みが培われてきましたが、逆に飽食に弱い体質ができてしまいました。世の中が便利になり、好きなものを好きなだけ食べられる時代になって、かえって健康を害するという皮肉な結果をもたらしたのです。

肥りすぎによって引き起こされる病気は糖尿病以外にも高血圧、高脂血症、動脈硬化、心臓病、脂肪肝、痛風、胆石、骨粗鬆症など30種類以上あるとさえいわれております。標準体重より20キログラム多い人は、常にそれだけの荷物を背負って生活しているのと同じで、腰や膝にも大変な負担をかけているわけです。まさに「肥満は万病のもと」といってよいでしょう。

肥満を改善するには正しい食生活と日常の運動がもっとも大切です。体質だからとあきらめることはありません。今日からさっそく減量作戦を始められてはいかがでしょうか。

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