市民のみなさまへ

新潟市医師会

肺がんを知る

横山 晶

肺がんの死亡数は年間5~6万人で、これは交通事故による死亡の5倍以上と推定されています。肺がんによる死亡数を減少させるには、肺がんにならないこと、肺がんを早期に発見すること、肺がんと判ったら早く専門医に診てもらうことが重要です。それにはまず肺がんについてもっとよく知っていただく必要があります。ここでは肺がんついて簡単に説明しますので、詳細については県立がんセンター新潟病院などのホームページをご覧になってください。 肺がんにならないためには禁煙が重要です。タバコを吸う人は、吸わない人の4.5倍肺がんになりやすいといわれています。最近はアスベストの吸入も肺がんとの関わりが深いことが話題になっています。 がんの初期は痛くもかゆくもないために、症状による早期発見は困難です。したがって早期発見には、検診が重要です。残念なことに旧新潟市民は10%程度しか肺がん検診を受けていません。日本では、毎年胸部レントゲンによる検診を受けることによる肺がん死亡の減少効果が明らかにされています。是非肺がん検診を受けてください。最近はCT検診、PET検診なども始まっていますが、これらの検診は誰でもどこでも受けられるものではありませんし、効果についてもまだ研究段階です。タバコをたくさん吸う人は肺の入り口付近にがんが出来やすいので、たんの中のがん細胞を調べる検査も早期発見につながります。 肺がんが疑われたら、早く専門医療機関で診てもらい、がんの進み具合に見合った最適の治療を選択してください。早期であれば切除範囲を少なくした体への負担の少ない方法でも治せます。色々な病気を持っていて手術が難しい場合は、ピンポイントの放射線治療の方法もあります。手術が困難な場合でも抗がん剤と放射線による化学・放射線治療、ピンポイントでがん細胞を狙い撃ちする分子標的治療などにより治療効果が期待できます。抗がん剤の副作用を軽くするあるいはがんの痛みを和らげる治療法も進歩しています。 まず肺がんを知っていただき、もし肺がんになってもあきらめないで頂きたいと思います。
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