市民のみなさまへ

新潟市医師会

糖尿病の治療について

田村 紀子

(中央区 万代内科クリニック)

糖尿病には1型糖尿病(インスリンが分泌されない)と2型糖尿病(インスリンは分泌されているのに糖代謝が低下している)に分類されますが、ここでは2型糖尿病の治療についてご説明します。まず、食事療法が最も大切です。そのポイントは食べる『量(=カロリー)』と『内容』です。『量』はその人の理想体重どのくらい体を動かす生活をしているか(運動量)によって決定されます。一日の摂取カロリーは理想体重×(25~30)Kcalで計算されます(理想体重=身長(m)×身長(m)×22)。大体の方が1,200~2,000Kcal程度になります。現在の体重が理想体重よりもオーバーしている人はがんばって減量してください。目標は理想体重ですが、そこまでいかなくても、減量することでデータは間違いなく改善します。肥満の方は一年で体重の5%を落とすことを目安にしてください。『内容』ですが、ご飯はあまり減らさなくてもいいですが、おかずに注意が必要です。ポイントは油類や揚げ物を減らすこと、野菜、キノコ類、海藻類でボリューム感を出すこと、薄味にすることなどです。

食事と並んで大切なもう一つの柱は『運動』です。仕事を持っていると運動の時間をなかなかとれないのが現実だと思います。そのような方は、日常生活に運動をくみこむことをお勧めします。食後のごろ寝をしない、近所へは車でなく歩いていく、車で買い物する場合、駐車場の遠くに車を止める、階段を使う、TVをみながらスクワットする、などです。一日の歩数を増やす工夫をしてください。食事療法と運動療法を行っても充分な効果が得られない場合、薬物療法が登場します。飲み薬ではインスリン抵抗性改善薬、糖吸収阻害薬、インスリン分泌促進薬などがあり、それでも不十分であれば、インスリン注射が必要になります。

薬物療法においても、食事療法と運動療法が基本であることは変わりません。糖尿病は『自己管理』が治療の大切な要素であるといえます。

(2008.5.12)

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