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新潟市医師会

C型肝炎について

尾崎 俊彦

(中央区 尾崎クリニック)

日本にはウイルス肝炎による肝臓病の患者さんが多く、中でもC型肝炎ウイルスに感染している人は約200万人とも言われています。C型肝炎は自覚症状に乏しく、感染に気付かないまま慢性化していることがあり、感染者の発見と治療が大きな社会問題となっています。ここでは最近のC型肝炎について御説明します。

C型肝炎ウイルスは血液を介して感染しますが、性交渉などの体液を介して感染することはありません。主な感染経路は過去の輸血、血液製剤(フィブリノーゲン製剤、非加熱血液凝固因子製剤)や注射によるものです。最近では覚醒剤の使い回しの注射針、入れ墨、ピアスの穴開けなどで感染する場合も見られ注意が必要です。これらに該当する人は年齢に関係なくC型肝炎ウイルスに反応するHCV抗体の有無を調べて下さい。感染に気付かずにいると肝硬変や肝癌に進行します。肝癌の原因の80%はC型肝炎で、感染から20~30年後の60才代に肝癌を発症しています。厚生労働省はその対策として2002年より40才以上を対象としてC型肝炎の検診を導入していますが、70%の人がまだ検診を受けていないのが現状です。

C型肝炎の治療にはウイルスを排除するインターフェロン療法があります。改良したペグインターフェロンの注射と経口の抗ウイルス剤(リバビリン)を併用すると治療成績が飛躍的に向上することが判りました。48週の治療でウイルスの型と量により成績は異なりますが、50~90%の人がウイルスを排除出来るようになりました。

2008年、4月からはC型肝炎の根治を目的にインターフェロン治療に対する公費の助成制度が始まりました。治療の自己負担額は所得により月額10,000円、30,000円、50,000円の3段階に分かれています。朗報ですので、詳しくは保健所又は県の福祉保健部健康対策課にお問い合わせ下さい。

最後に、C型肝炎ウイルスによる肝硬変、肝癌を減少させるために、過去に大きな手術や輸血を受けたことのある方は、是非ともC型肝炎ウイルス検診を最寄りの医療機関や保健所で受けることをお勧めいたします。

(2008.10.6)

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