市民のみなさまへ

新潟市医師会

イネ科花粉症

中村 英生

(東区 なかむら耳鼻科クリニック)

今年は例年になくスギ花粉が少なく症状なく過ごした方も多かったようです。その分といってはなんですがイネ科花粉症でお困りの方が多いように感じます。スギ花粉の飛ぶ時期を過ぎたのに、花粉症の症状が続いている、あるいはいったんよくなったと思ったら、また鼻水・くしゃみが出てきた。それは、イネ科による花粉症かもしれません。5~8月頃に花粉が飛ぶイネ科植物には、カモガヤ、ハルガヤ、ムギ、イネ、アシ、ススキ、ネズミホソムギ、ネズミムギ、ホソムギ、オニウシノケグサ、スズメノカタビラ、スズメノテッポウなどが挙げられます。花粉は、気温が高くなる頃、早い年では5月から飛散します。症状は、スギ花粉症の症状と同じで、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの鼻の三つの症状と目の症状(かゆみ・充血)などです。それ以外に、イネ科のアレルギーがある場合、アナフィラキシーと言って、喘息などの呼吸困難、じんましん、嘔吐などの症状を起こすことがあります。小麦もイネ科で、食物依存性運動誘発アナフィラキシーの危険もありますので、注意が必要です。これは、特定の食べ物を食べて、数時間以内に運動すると、喘鳴、咳、じんましん、嘔吐や血圧が低下して、顔色が悪くなってしまう病気です。イネ科花粉症の予防と治療は、基本的にはスギ花粉症と同様に花粉と接触しないよう、外出時にはマスクや眼鏡をすること、アレルギーを抑える薬の服用・鼻にいれる薬の使用・目薬の使用などです。初夏のさわやかな時期、ジョッギングを楽しむ方が増えています。水田脇・川沿いの堤防などもコースに入りがちです。イネ科花粉症の方はちょっと注意して走ってください。

(2010.6.25)

©2013 Medical Association of Niigata City.