市民のみなさまへ

新潟市医師会

子どもの事故を防ぎましょう!

佐藤 勇

時代の変化とともに、子どもの死因の第1位は、1歳以降の各年代において、すべて事故死です。WHOによる主要15カ国の比較では、全年齢層における不慮の事故は決して多いほうではなく、人口10万人あたり29.1、世界11番目となっています。しかし、0歳児、1~4歳児ではきわめて事故死亡率が高く、それぞれ2番目、5番目と上位にランクされています。この年代では家庭内の事故が多く、年齢的に事故の種類に特徴がみられます。

平成13年の調査結果を下表に示します。0歳児では不慮の窒息が70.8%と高率に認められます。乳児は6カ月ころより、手にしたものを必ず口に入れます。直径3cmと結構大きなものも口に入れることができ、窒息の原因となります。死因とはならないまでも、発生事故の内容をみてみると、誤飲が22.9%と多く、そのうちタバコが67.7%と圧倒的に多くみられました。溺水は浴槽が44.4%を占めていました。

年齢階級別,不慮の事故の死因別死亡数及び割合(平成13年)

区分0歳1~4歳5~9歳10~14歳15~29歳
死亡数割合(%)死亡数割合(%)死亡数割合(%)死亡数割合(%)死亡数割合(%)
総数 212 100.0 331 100.0 248 100.0 143 100.0 3,362 100.0
交通事故 25 11.8 124 37.5 140 56.5 82 57.3 2,480 73.8
転倒・転落 13 6.1 25 7.6 5 2.0 7 4.9 212 6.3
不慮の溺死及び溺水 11 5.2 86 26.0 56 22.6 30 21.0 254 7.6
不慮の窒息 150 70.8 45 13.6 11 4.4 8 5.6 83 2.5
煙・火及び火災への曝露 4 1.9 29 8.8 24 9.7 10 7.0 86 2.6
その他 9 4.2 22 6.5 12 4.8 6 4.2 247 7.2

1歳児では、この溺水が目立ってきます。その内容では、浴槽が88.2%と高率になってきます。目を離したすきにお風呂場にむかっている。フタを閉めていた浴槽にちょうどよじ登れる体格で、そのまま転落、といった事故につながってしまいます。浴槽の事故では水位が5cmあると溺水が成立するとも言われています。転倒転落は2-4歳児に多くみられます。歩行の発達とともに、階段や公園の遊具など、親の目が離れたときに危険に遭遇しています。

1歳以降、交通事故がその大半を占めています。屋外での行動が増えてくると自転車や車に同乗しての事故が増えてきます。自転車の事故は、乗車中より乗り降りの際に起こることが多いようです。6歳以下では、チャイルドシートの着用によって致死率を4分の1にすることができます。ただし、装着した40~70% は取り付けかたに問題があるといわれています。後部座席に正しく装着する習慣を、子どもが産まれたときから親が身につけることが大切です。

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