市民のみなさまへ

新潟市医師会

子どもにとっての「かかりつけ医」とはなんでしょうか?

佐藤 勇

医師会では「かかりつけ医を持つこと」を皆さんに勧めています。とりわけ慢性の病気、たとえば高血圧や糖尿病など、治すのではなくコントロールするような疾患では、医師と患者さんとの二人三脚がとても大切です。私は小児科医なので、急性疾患の多い小児科の患者さんにとっての「かかりつけ」を考えてみたいと思います。

では、「かかりつけ」とはどういうクリニックでしょうか。病気になったときにいつでも治してくれるクリニック、と思う方もいるでしょうが、はたしてそうでしょうか。

子どもの病気は、その多くが特別な治療なしに治るものです。それでは、私たち小児医は何をしているのでしょうか。もちろん診断をおこない特別な治療が必要な病気も多いのですが、小児科医にとってもっとも大事な仕事は、病気の予後、これからどうなってゆくのかを提示し、看護をする親御さんをささえ、安心させる「水先案内人」としての役割だと思います。子どもの健康に関わるあらゆる問題に関与し、小児科の専門以外でも、あらゆる相談を受けましょうという立場だと思います。

あるアンケートによると、小児科医に「直接の病気以外で相談することがある」と答えた方は1/3しかいなかったとのことです。一つのクリニックだけで解決できる問題は一部ですが、様子を見ていいと判断したり、他のクリニックを紹介したり、直接の治療以外の部分こそ「かかりつけ小児科医」の真骨頂です。子どもに関することであれば、最初の窓口としてもっとも適切であり、また、子どもだけでなく、子どもを支える両親を後ろで応援できるところです。

子どもの健康に関する問題が起こったときに、すぐ思い出せる「かかりつけ医」を持つことが大切なことだと思っています。

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