市民のみなさまへ

新潟市医師会

お父さん! 小児科にいこう!

佐藤 勇

小児科医会では、小児科医のこれからの課題として子育て支援に注目しています。以前に比べると、子育て支援政策として、時間外保育、病児保育、保育サポーター制度など、行政の支援でいろいろなメニューがそろってきました。看護休暇も取れる企業もふえており、社会全体で少子化に対応しつつあります。子育てしやすい環境の整備のために、こういったシステム作りは不可欠ですが、親、とりわけお父さんの意識改革も大切なのではないでしょうか。母親に偏りがちな子育てを改め、父親が子育てに積極的に関わることが求められています。特に共働き家庭においては、家事負担が母親にかかりがちです。

埼玉県などでは、父親をはじめ、現に子育て中の親に対し、子育てに参加するように呼びかけ、忙しい仕事とをやりくりをして、休暇取得や定時帰宅等により、子どもと接する時間を確保してもらうよう「パパ早く帰ろうキャンペーン」を実施しています。こういった企業へのアプローチも重要でしょう。また、2002年に改訂された母子手帳は、表紙に書き込む保護者の名前の欄が二人分に増えました。お子さんができたときから、お父さんにも親の自覚を持ってもらおうと、解説のページで父親の育児休暇取得についても触れています。

タレントのタケカワユキヒデさんは、自身の育児経験から次のように述べています。

「一般的に、おやじ達は、自分が子育てに失敗しても、家庭がうまくいかなくても、妻に見捨てられても、一向に反省しないようだ。それどころか、自分の何が悪い、と開き直ることも多い。

ただ、だからといって、そういう風に開き直るおやじ達が、決して、ひどく自分勝手なわけではない。単に、おやじ達は何かを一生懸命まっとうした挙げ句の結果だから、反省したくないのだ。

では、おやじ達は、何を一生懸命まっとうしようとしたのだろう。僕は、それは、よく言われているような、『仕事』などという単純なことではないと思う。僕は、それは、おやじ達の『家庭のために働いているという使命感』だと思っている。家庭はうまくいってなくても、自分の『家庭のために働いているという使命感』はまっとうしているので、反省の必要性を感じないのだ。」

そんなお父さん達を育児に巻き込むには、最初が肝腎。乳児健診や、予防接種など、お子さんの人生の始まりに積極的に参加してもらい、小児科医院をお母さんと一緒に訪れるようにしてはどうだろうか。待ち時間に子どもを膝に載せて絵本を読んであげれば、朝、出勤前に読んであげる様になるかもしれません。(実際、絵本は大人の方がはまることがあります)一度小児科医院にいけると、次から病気の時にもお父さん一人で連れて行ってくれるようになります。

サザエさんの時代は、タラちゃんは波平さんや近所の人たちが育児をてつだっていました。サザエさんはとても自由です。では、今のお母さん達はどうでしょう? 彼女たちを支える鍵はお父さんです。お父さんの育児参加を勧める意味でも、「お父さん! 小児科にいこう!」

©2013 Medical Association of Niigata City.