市民のみなさまへ

新潟市医師会

え、ヒトメタニューモウイルス?

大場 正巳

(西蒲区 こどもの医院おおば)

「え、ヒトメタ・・そのあと何でしたか。」ヒトメタニューモウイルス感染症のことを説明する時のお母さんたちの返答です。ほとんどの方がこれまで耳にしたことがない病名と思います。ヒトメタニューモウイルス感染症は、ヒトメタニューモウイルスによるウイルス感染症で、発熱、咳、鼻水を主な症状とし、細気管支炎といって呼吸がゼイゼイしたり、肺炎を合併したりすると入院治療をすることになります。新しい病気ではなく、昔からあったのですが、以前は、このウイルスを容易に検査することができなかったため、通常の風邪、気管支炎として治療されてきました。最近このウイルスを15分程度の簡易検査で調べることができるようになり、外来で診断されるようになりました。今後ヒトメタニューモウイルス感染症と診断されるお子さんが増えてくることになります。

症状は、これまでよく知られたRSウイルス感染症と似ています。3月~6月に流行しやすく、秋から冬のRSウイルス感染症の流行の後にみられる傾向があります。特に2歳未満の方が重症になりやすく、潜伏期は2~4日で、鼻水、咳の風邪症状から始まり、やがて高熱が出て症状が悪化していきます。熱は平均4~5日続き、この間に咳込みが強くなり、夜間眠れなくなり、食餌、水分の摂取が不十分になり脱水症状をきたすことがあります。呼吸がゼイゼイして細気管支炎を合併すると、息苦しそうになり病状はさらに悪化します。このような状態になれば入院治療することになります。熱があってもお薬が飲めて、水分摂取が十分で、ゼイゼイがなければ外来での治療が可能です。外来治療の場合は、お薬を飲んで、点滴などの補助治療をするなどして約1週間で回復に向かいます。

通常の風邪と同じように飛沫感染、接触感染します。特に鼻水の分泌物から感染しやすいので、手洗いが予防に有効です。こどもが集まる場所、保育園等で流行することもありますので周辺で流行の兆しがある場合はご注意されてください。

(2013.5.29)

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