市民のみなさまへ

新潟市医師会

子ども達を事故による怪我から守るために

阿部 裕樹

(新潟市民病院 小児科)

皆さんは、お子さんを車に乗せる際にチャイルドシートを使用していますか?新潟市民病院には交通外傷のお子さんも数多く受診されます。私は日々の診療で、「チャイルドシートが正しく使用されていないと、重い怪我を負ってしまうことが多い」と、ずっと感じていました。そこで交通事故で受診した子ども達の、受傷時のシート装着状況と怪我の重症度の関係を調べてみました。 チャイルドシート装着の義務がある6歳未満で、交通事故のために受診した子ども達は過去5年間に154人でした。チャイルドシートを正しく装着していた場合「装着あり群」が74名、シート不使用、あるいは正しく装着していなかった場合「装着なし群」が80名でした。グラフに示すように、「装着あり群」では約8割の57名が何の怪我も負わなかったのに対して、「装着なし群」では、ほぼ同じ8割が怪我を負っていました。また「装着なし群」では中等症や重症が多くみられました。重い後遺症を残した方や、亡くなってしまった方も装着なしでした。 今回の調査で、チャイルドシートが車に取り付けられていても、例えばシートに寝かせただけで、ベルト固定していないなど、不適切な使用をしている場合が少なからず見受けられました。こうした場合、衝突の衝撃でシートから転落し、重症となっていることが多く、亡くなってしまった方にも、このような不適切な使用がみられました。 子どもをチャイルドシートに乗せると、初めはどうしても嫌がります。しかし小さなうちから習慣づけることで、シートを使用することが当たり前の習慣になります。実際に私たちの身近なところで、チャイルドシートで多くの重大な怪我が防がれていることが分かりました。交通事故は相手のあることですから、どんなに注意しても100%避けることは不可能です。チャイルドシートで大切なお子さんを守ってください。 チャイルドシート グラフ

(2014.7.15)

     
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