市民のみなさまへ

新潟市医師会

こどもの心雑音  とっても元気だけれど・・・

塚野 真也

(中央区 新潟市民病院 小児科)

 心雑音とは心臓や心臓につながっている血管から聞こえる雑音をいいます。たまたま小児科を受診した際に「心雑音がありますね」と言われて驚いた経験をされた親御さんもいらっしゃることでしょう。心雑音には心臓に異常がなくても聞こえる雑音と、先天性の心臓病などで聞こえる雑音があります。心臓に異常がなくても聞こえる雑音は無害性心雑音(あるいは機能性心雑音)といいます。血液が心臓から送り出される、あるいは心臓に入ってくる時に聞こえる雑音で、典型的なものは弦楽器を鳴らしたときのように「ビュン」という音になります。熱があったり、緊張していたり、運動後などで心臓がたくさん血液を送り出しているときは、肺に向かう血管(肺動脈)で「ゴー」という雑音が聞こえます。また貧血があっても同様の音が聞こえます。その他、コマを回しているときの低い「ブーン」という音が心臓に入ってくる静脈から聞こえたり、頚の血管(頚動脈)で「ザッ」と聞こえることもあります。このような雑音は、あっても特に心配のないものです。横になると聞こえなくなったり、逆に横になるとよく聞こえたりする場合があり、体位による変化が大きいのが特徴です。

 一方、先天性の心臓病などで聞こえる心雑音は心臓の壁に孔があったり、心臓の弁や心臓から出る血管が狭かったり、血液が弁を逆流したりするときに聞こえます。

 その他、新生児の頃に聞こえ始め、数か月後に聞こえなくなる心雑音があります。以前は「新生児一過性心雑音」と言われていましたが、近年は肺動脈が左右に別れるところで生理的に少し狭い場合に心雑音が発生することがわかりました。ほとんどは血管の成長とともに雑音がなくなりますので心配のない心雑音と言えます。

 このように心雑音にはいろいろなものがありますので、心雑音=心臓病ではありません。病的な心雑音か無害性心雑音か区別がつきにくい場合には心臓超音波検査などを行います。

(2016.10.25)

©2013 Medical Association of Niigata City.