市民のみなさまへ

新潟市医師会

マンモグラフィとは?

椎名 真

乳がんは、女性でもっとも罹患率の高い悪性腫瘍です。これまで乳がんの検診は、自己検診をふくめ、もっぱら視触診(目で見て、手で触れて診察する)によって行われてきました。たしかに乳房は触診に向いており、経験豊かな医師はかなり小さな乳がんも見逃すことなく、診断することができます。

マンモグラフィとは、乳房のX線(レントゲン)撮影のことです。X線撮影を行うと視触診ではわからなかった比較的早期の乳がんを発見できることがあり、また触れるシコリが、がんであるかの鑑別にも有効です。

1998年4月、厚生省(当時)は「がん検診の有効性に関する研究班」の報告として、「視触診による乳がんの検診は(中略)有効性を示す根拠は必ずしも十分ではない。マンモグラフィによる検診には有効性を示す確かな証拠がかなりあることから、マンモグラフィの導入に関して、早急な対応が求められている」という勧告を発表して大きな反響を呼びました。それまで先進的な地域で行われていたマンモグラフィを併用した乳がんの住民検診が、全国各地に波及し始めたのです。

新潟県内では、2001年初頭に検診車によるマンモグラフィ併用乳がん住民検診が行われました。この検診では、約150人に1人に乳がんが発見されました。従来の視触診のみによる検診では、乳がんの発見は1000人に1人程度であったことを考えると、マンモグラフィ併用検診の有効性に期待が持たれます。

乳がん検診のガイドラインでは、「50歳以上の女性に対し2年に1回のマンモグラフィと視触診による検診」が勧められています。早い段階で乳がんが発見できれば、乳房を全部切除しなくても済む治療が一般的となっています。これからの乳がん検診には、マンモグラフィが欠かせないものとなっていくことでしょう。

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