市民のみなさまへ

新潟市医師会

磁力で体内をスキャンする!MRI検査をご存知ですか?

関 裕史

医療機関で検査を受ける際「レントゲンを撮る」という表現がよく使われます。体内を調べるためには一般にX(エックス)線を用いていることはご存知の方も多いと思います。「レントゲン検査」という用語は、このX線を発見してノーベル物理学賞を受賞したドイツの学者ウィルヘルム・C・レントゲン博士の名前から由来しています。ところで最近は、X線でなく磁力で体内の病気を調べるMRI(Magnetic Resonance Imaging)という検査が臨床の場で威力を発揮していることを皆さんご存知でしょうか。今回はこのMRI検査をご紹介したいと思います。

人体は「原子核」という無数の小さな磁石の固まりでできています。MRI装置は強力な磁力を発生するいわば「巨大な磁石」のような機械で、磁力を用いて体の外から体内の病気を調べ画像化することができるのです。X線を用いた検査では健康に問題ない程度ではありますが少量の放射線を浴びますが、MRI検査では放射線を浴びる心配が全くなく、妊婦や胎児の精密検査にも用いられます。また腰痛などの整形外科的な病気や脳の病気の発見、がんの精密検査などにも活用され、病気を調べる「魔法(磁力)の杖」となって医療の進歩に多大な貢献をもたらしました。

ここで気をつけていただきたいのはMRI検査を受けられない方がいるということです。心臓にペースメーカーが入っている方は、強い磁力によりペースメーカーが止まってしまう危険がありMRI検査を受けてはいけません。またMRIがまだ使われていなかった過去に脳出血・脳動脈瘤の手術を受けたことのある方の中に止血に用いた金属が磁力によって外れてしまう可能性のある方が含まれており注意が必要です。過去の病歴を主治医にご相談のうえ、MRI検査を活用していただきたいと思います。

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