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新潟市医師会

CTガイド下生検について

樋口 健史

病気の中には診察と画像や血液などの検査で治療方針が決まってしまうものも多いのですが、がんなどの腫瘍が疑われる場合は、画像で異常が見つかってもさらに確かな証拠が得られるように努力します。なぜなら臓器を摘出する、抗がん剤の点滴をするといった治療は大変な侵襲をともなうことだからです。具体的には手術の前に病変の一部を取り出し(生検し)、顕微鏡で詳しく調べて病理学的に診断を確定させます。そこで腫瘍が悪性であればそれに応じて治療することになります。

さて、皮膚などの外からみえる領域、乳腺のように触ることのできる領域、あるいは食道、胃、大腸といった内視鏡で到達できる領域の腫瘍は比較的容易に生検ができます。しかしCTやMRIでは見えても体表からは分からない深い部分の病変はどうやって病変の一部を取り出せばよいのでしょうか。

肺、縦隔、腹、骨盤領域では必要に応じてCTや超音波といった画像診断装置を用いた生検が行われることがあります。CTを使用する場合はCTガイド下生検と呼ばれています。CTガイド下生検では、まずCTで病変部を撮影し、そのままCTの検査台の上で皮膚を経て特殊な針を穿刺します。針先が病変に達していることを確認して先端部分に病変の一部(検体)を採取します。あとは針を抜いて消毒して終了です。針先に残った検体は詳しく調べられ、がんかどうか診断されます。生検の時間は概ね数十分ですが、目標の部位や大きさなどで違いはあります。外来でも生検可能な場合もありますが、一泊の検査入院とする施設が多いと思われます。また、同様に画像ガイド下で挿入した細い管を利用して、腹部や骨盤内に溜まった膿や液体を体外に排出すること(ドレナージといいます)も行われています。

CTガイド下生検は比較的低侵襲で安全な手法ですが、合併症を引き起こすこともあります。主治医の先生からCTガイド下生検やCTガイド下ドレナージのお話があった場合はよく相談し、納得の上適切な方法を選択してください。

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