市民のみなさまへ

新潟市医師会

核医学って何?

高橋 直也

(中央区 新潟市民病院)

放射線を使った検査には、よく知られたレントゲン検査やCT検査以外に、核医学検査があります。核医学検査は、放射線を出す薬を注射したり、飲んでもらったりして、その薬が病変に集まることを利用し診断する検査です。体内に取り込まれた薬の分布を、放射線(ガンマ線)を感知する装置(ガンマカメラ)を用いて探り出します。ベッドに寝ているだけで、ガンマカメラで全身の検査ができます。放射線を出す物質は放射性同位元素(ラジオアイソトープRI)といいます。また、放射線が発生する瞬間的な光をシンチレーションといいます。このため、核医学検査はRI検査やシンチ検査とも呼ばれます。

放射線を出す薬を体の中に入れるというと恐ろしい感じがするかもしれません。しかし、検査に使う薬剤の放射線は非常に微量です。人体に与える影響は、レントゲン検査と比較しても多くはなく、安全な検査です。

レントゲン検査やCT・MRIなどの検査は、おもに体の中の形を見て診断します。これに対して核医学検査では、薬が体の中をどのように動いていくのか、臓器や病変が薬をどのくらい取り込むのかといった機能を見ることができます。主な核医学検査には、腫瘍を見つける腫瘍シンチ、骨の異常を見つける骨シンチ、狭心症や心筋梗塞を診断する心筋シンチ、甲状腺や腎臓の機能を検査する甲状腺シンチ、腎シンチなどがあります。

最近は、より精度の高い放射線を出す放射性同位元素を使ったPET(ポジトロン・エミッション・トモグラフィ)検査も用いられるようになってきました。特にPET検査では、FDGという薬剤を用いた腫瘍検査が注目され、がん検診としても応用されています。また、てんかんや心筋梗塞の手術方法の決定などにも有用です。ただしPET検査には特別な装置が必要なため、検査が行える施設は限られます。新潟市にはこれまで臨床のPET施設がありませんでしたが、2010年から県立がんセンターで稼働する予定です。

(2009.3.27)

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