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新潟市医師会

大腸CT(CTコロノグラフィー)について

樋口 健史

(中央区 新潟市民病院)

 大腸がんを見つけるための比較的新しい検査法のひとつである大腸CT(CTコロノグラフィー)について少しお話しします。

 大腸癌の精密検査法としてはこれまで、肛門からバリウムと空気を入れてX線写真を撮る「注腸造影検査」と内視鏡を挿入して観察する「内視鏡検査」がありました。どちらの検査も専門医の数は限られており、需要の増加に十分に対応できなくなってきています。

 近年、CT(コンピューター断層撮影)技術の進歩によって、生体内の情報が、より早く、より精密に得られるようになりました。さらにコンピューターの進歩により、CTで得られた情報から大腸内の凹凸を短時間で3D画像として描出し、病気の有無を診断できるようになりました。これがCTコロノグラフィーです。

  具体的な検査手順としては、他の大腸検査と同様に予め前処置で大腸内の便をなくしてから検査をします。検査時にはまず肛門から小指ほどの細い管を約10㎝直腸内に入れ、専用装置で炭酸ガスを注入し、大腸を膨らませてCTを撮像します。注入するのは炭酸ガスだけです。ガスの注入量や注入中の直腸内の圧力はモニターで常にチェックしており、安全に注入できるようになっています。1回のCTの撮影時間は10~15秒と短時間で、通常は背臥位と腹臥位の2回撮って検査は終了です。炭酸ガスは空気と比べて腸の壁から吸収され安く(約130倍)、検査後のおなかの張った感じは比較的早く改善します。検査時間はおよそ10分位です。検査終了後、診断医がコンピューターを使って診断します。

  この検査は比較的苦痛が少なく、出血や腸穿孔といった偶発症は極めてまれです。通常、治療が必要な大きさの隆起性病変は診断可能です。さらに、過去の手術の影響などで内視鏡検査が難しい方にも多くの場合検査が可能です。

  現在、この検査が可能な市内の施設は限られていますが、徐々に増えてきています。

(2015.5.15)

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