市民のみなさまへ

新潟市医師会

新しい乳がん検診

三浦 宏二

新潟市では、これまで30歳以上の女性を対象に視触診による乳がん検診を行ってきましたが、平成15年度からは、50歳以上の方(50、55、60、65、70歳の節目年齢)を対象に乳房X線検査(マンモグラフィ検査)が追加されました。マンモグラフィ検査は、乳房の中の乳腺の量が比較的少ない高齢の方に有効な検査です。全く触れないような小さな乳がんを見つけることができ、放射線の被爆量も極めて少ないのが特徴ですので是非受けていただきたい検査です。また乳腺の多い若い女性の精密検査としては超音波検査が有効です。 ところで乳がんは日本では比較的少ない病気でしたが、現在食生活の欧米化に伴って増加しています。これは主に脂肪摂取量が増加しているためであり、女性では胃がんを抜いて発生率の最も高いがんになったといわれています。独身女性は既婚女性よりも乳がんの死亡率が高く、初産年齢が高いほど乳がんに罹るリスクが増加します。肥満の方や肉親に乳がんの患者さんがいらっしゃる方も注意が必要です。 乳がんにかかる割合は30歳以降に急上昇し40歳代後半にピークがありますが、最近は閉経後の女性でも増加しており、若い女性から高齢者まで万遍なく発生していますから油断できません。一年に一度の乳がん検診はもちろん、日々の自己検診を心掛け、おかしいなと思ったら迷わず専門医を受診しましょう。 乳がん治療には手術、薬物療法、放射線療法があり、これを組み合わせて、それぞれの患者さんに最も効果的な治療を行います。最近は、しこりが小さければ、乳房の一部のみを切除する乳房温存手術や、切除と同時に乳房を作りなおす乳房再建術も行われるようになりました。乳房を失う患者さんは少なくなりましたが、がんが小さいほど乳房の形も良く保たれ、よく治ることはいうまでもありません。 命と、そして乳房を守るためにも、検診による早期発見はとても大切です。
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