市民のみなさまへ

新潟市医師会

間質性膀胱炎

新井 啓

(江南区 かめだ泌尿器科クリニック)

一般的に朝起きてから寝るまでの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます。頻尿の原因は様々あり、男性に見られる前立腺肥大症、男女に見られる過活動膀胱や神経因性膀胱、その他、尿路感染、膀胱結石、腫瘍などがあります。今回は頻尿を来す疾患として間質性膀胱炎についてご説明いたします。

間質性膀胱炎の症状はおしっこが近くなったり(頻尿)、急な尿意(尿意切迫)、そして尿が膀胱にたまった際(蓄尿時)に感じる膀胱の痛みや不快感です。女性に多く、年齢も若者からお年寄りまで幅広くみられます。原因は諸説あるものの、まだよく分かっていません。

医療機関を受診するとまず細菌性の膀胱炎を疑われる場合が多く、抗生物質での治療が開始されます。しかし間質性膀胱炎は細菌感染が原因ではないため、効果は得られません。次に疑われるのが頻尿と尿意切迫感を主な症状とする過活動膀胱で、膀胱の過度な緊張を和らげるような内服薬での治療が行われます。一時的に尿意切迫感などの症状が改善する方もみられますが、やはり膀胱の痛みや不快感は治りません。ここで泌尿器科専門医は間質性膀胱炎を疑います。

診断は麻酔をかけて膀胱に痛みを感じないようにして、膀胱の中を内視鏡で観察しながら生理食塩水を注入して膀胱を膨らませます(水圧拡張術)。この際、間質性膀胱炎では膀胱の粘膜から特徴的な出血をするので間質性膀胱炎の診断に至ります。この水圧拡張術は治療としても有効で蓄尿時の膀胱痛、不快感が改善します。ただし効果は一時的なことが多く数ヶ月で元に戻ってしまう場合もあり、繰り返し水圧拡張術を受ける方もおられます。水圧拡張術でも効果が得られない場合は薬物を膀胱内に注入する治療を行うこともあります。

頻尿は「年のせい」ばかりではありません。頻尿の陰に膀胱癌などの重大な病気が隠れている場合もあります。おしっこに異常を感じたら一度泌尿器科専門医に相談してみて下さい。

(2015.11.12)

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