勝井 豊
白山神社の大鳥居のすぐ向かいにあって、かわいいキリンの親子のマスコットを玄関先に置いた小さなレストランが「レストランキリン」である。10坪ほどのこぢんまりとした店であるが、天井が高くて落ち着いたレトロな感じで、店内には切り絵などの上品な絵が20点ほど飾ってある。一番奥の壁にはレオナルド・ダ・ビンチの名作「最後の晩餐」の大きなジグソーパズルがあり、窓際には小さな人形が無数に飾られてあり、家庭的な雰囲気を醸し出している。
90年前に創業したときは、ビフテキやソテー、ハンバーグなどの洋食が主流で、70年前にはシチューが、60年前にはカレーが、40年前にはカツや焼き飯が、30年前にはハヤシライスが主流であったが、現在は注文の98%がオムライスになっているそうである。
店では、シェフが1人だけで楽しく仕事をしているそうで、お客の待ち時間を長くしないためには、メニューをオムライスだけに限定せざるをえないと書いたメモが、各テーブルの上に置いてある。1人で行ったらカウンター席に座り、2人以上で行ったら全員が同じメニューを注文するのが店の規則である。オムライス以外を注文すると40分ほどかかるそうだ。以前に妻と一緒に行き、タンシチューを注文したら、40分かかると言われたが、30分ほどで出来上がってきたが、炊きたてのご飯がやや硬めであった。
オムライスは1,200円でソースがたっぷりとかけられており、とても美味である。完全な売り手市場で、店主のパターナリズムが徹底しているが、お客に対するきめ細かな心遣いも見受けられる。このお店の独特のルールに従える人にはお薦めできるお店である。
レストランキリン
住所 | 新潟市中央区古町通一番町513 |
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定休日 | なし |
営業時間 | 11:00~13:30 17:00~20:30 |