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手打蕎麦処 善三郎
こんな田舎のど真中の明治時代の古屋で商売をして、しかも1日4時間しか店を開けて いない「そば屋」である。ひょんなことで見つけた。
新潟から亀田バイパスからR-403に入り、小阿賀野川の橋を越えて2つ目の信号で左へ 曲がり真直700m ほど走ると結むすぶの一寸こみ入った集落に入る。
集落の中で唯一の茅葺き屋根の古民家が「手打蕎麦処善三郎」の店。昔の中蒲原郡結 新田百八十九番。明治16年には5畝5歩の中村善三郎の家だった。その子孫の当主中村恒則が脱サラをやって7年前に古屋に手を入れて改造した。「そば屋」を開業した素人からプロへの変身組。
現在は新潟市秋葉区結189番地。定休日は木曜日、店を開けているのは午前11時から午 後3時まで。日曜・祝日は休まないでやっている。
昔の農家を改造したが、原形を崩していないので、入るとほっとした安堵感がある。火 のない囲炉裏があり、戸・障子も昔のまま、畳の間が幾つかあって座卓があり、20人は一度にさばける。
昔の納戸が小部屋にしつらえてある。長押に「白雲萬里」と大正十年秋に早稲田大学総 長高田早苗(半峯)揮毫の額がかかっている。
おすすめ品は、ざる蕎麦(735円)と天婦羅(海老+キスまたはイカ+野菜525円、野菜 かき揚げ315円)のコンビネーションがよい。
蕎麦は“二・八そば” だが、原料が吟味されているので100%そばの感触である。天婦羅がテンプラ屋そこのけの上手。市内のそば屋でここの天婦羅より上手なのはなかったといってよい。良い油をふんだんに使っていると主が自慢するだけある。量もたっぷり。また“そばたれ” も上品で御婦人方も称賛なさっているから、老生の独り合点ではないと思う。メニューには“冷たい” ものではざる蕎麦大盛1,050円、鴨南ばんざる1,360円、とろろ蕎麦735円、冷かけとろろ蕎麦1,050円。“温かい蕎麦” はかけ蕎麦735円、天婦羅蕎麦1,050円、とろろ蕎麦1,050円、鴨南ばん蕎麦1,260円。その他海老天丼1,260円、だけ。コーヒーはセルフサービスで無料。これが又御婦人方 に好評。ザイゴだけれど、日曜・祝日には戸外で待たなければならぬこともある。ヒゲ面の主も飄飄として野趣と俳諧味がある好人物。人の集る所以の一つ。
電話・FAX:0250-23-0777 定休日:木曜日
蒲原 宏