院長 鈴木 健太
病院の概要
当院は、昭和27年に前身の「山ノ下病院」として開院し、約66年が経過いたしました。
昭和37年医療法人敬愛会が設立し医療法人化され、昭和39年現行の末広橋病院に改名されました。昭和47年に精神科病床が開設されています。以降精神科病床拡充等を経ながら、主に精神科診療を中心として地域医療に貢献してきました。
病院の老朽化に伴い、平成27年11月に前病院からも近い臨港町に新築移転しました。新潟臨港病院に隣接する場所で、万代シティーから車で5分程度と精神科病院としては最も中心街に近い立地となっております。新病院では窓を広く採光を意識した建築とし、個室数を増やし、病室だけでなく、廊下、ラウンジなどの共用部分にも十分なスペースを設け、明るく快適な空間の下、医療を行えるようにしました。移転に伴い全面電子カルテ化とし、患者様の状態を関係各部署で共有できるようにし、より質の高い医療を提供できるように取り組んでおります。外来診療科目は精神科と内科です。総病床数は195床で、精神科病床156床、療養型病床39床です。
診療の現況
精神科外来診療は月・火・木・金の午前と月・水・金の午後で、完全予約制になっています。
うつ病専門外来では、長年、「うつ病専門外来」を担当している医師が、患者様の性格(パーソナリティ)や取り巻く環境を含めて個々に「見立て」を行った上で診断・治療を行っています。発達障害と呼ばれてきた自閉スペクトラム症、社会的コミュニケーション症、注意欠如・多動症は、高校生(16歳)以上を対象に、診断(検査)と治療、支援を行っております。不安症専門外来にて、限局性恐怖症、社交不安症、パニック症、広場恐怖症、全般不安症などの不安症について診療しています。また、強迫症や心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療にも取り組んでいます。認知症外来(認知症診断確定後の薬物治療)では近年増加傾向にある認知症に対し、患者様ご本人および介護に悩むご家族様の苦痛や負担を少しでも軽減できるように診療を行っております。また精神科デイケアでは、メタボリックシンドロームや肥満、運動不足や偏った食事などの生活習慣の改善を目指して、医師、管理栄養士、看護師、精神保健福祉士が関与し積極的な取り組みを行っています。
病棟は3・4階が精神一般病棟で計96床、5階が精神療養病棟で60床です。4階は個室が多く静かに過ごせる環境で、軽症の方の短期入院等に対応しています。3階は保護室4室、リカバリー室が5室あり、比較的重症な方の入院・加療を主に行っています。身体合併症を持つ方に関しては、精神科医と連携し、内科医が診察・加療を行っています。
2階の療養病棟は医療12床・介護27床の計39床です。近隣の桑名病院・臨港病院・木戸病院他、他院からの紹介・転院の方が中心です。
内科外来診療は月~金曜まで連日午前中の診療です。精神科と併診の方以外にも、一般内科として診療も行なっており、新患でも予約不要ですので、お気軽に受診・ご紹介いただければと存じます。
これからもますます地域医療に貢献できるよう職員一同全力で取組んでまいる所存でございますので、引き続きご指導、ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。