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マイ・ライブラリー
村田 紳悦
私の医院には、ライブラリーと言えるほどのりっぱな書籍・多数の本があるわけでもなく、また、他人におすすめできるほど私が本を読んでいるわけでもありません、本はほとんど文庫本です。
暇にまかせて本屋を散策、いろいろな文庫本を読み始めたのがきっかけです。池波正太郎の『剣客商売』に出会い、時代小説のトリコになり、彼のシリーズ物を読破、ついでに彼の料理本まで読んでしまいました。次に夢中になったのが藤沢周平、私もしばらく山形で暮らしていたので、昔の庄内の題材が多く、読んでいて親近感があり、やはり読破してしまいました。
池波正太郎を読みながら、目頭を熱くし、藤沢周平ではさらに鼻水まで垂らし、いつの間にこんなに涙もろくなったのかなあと、年令を感じ唖然としてしまいました。
ほとんど文庫本ですが、時代小説から現代小説まで、(少しだけ学術本)かなり買い込みましたが、すべて読み切ったわけではなく、途中、難しい文章や宗教本にぶつかると、そのまま本を閉じることもありました。
読み集めた本は、かなりの数になり、その処置に困り、捨てようかとも思いましたが、退屈しのぎにでもなればと思い、外来待合室に小さな本棚をおき、御自由に持ち帰って読んで下さいと、置いておきました。かなりの数の患者さんが、利用していたようですが、そのうち、患者さん達が買い読みした本を持ち込んで、本棚にならべていくようになりました。MRさん達も利用しているようです。つい先日、小さな本棚では足りなくなり、文庫にしてはやや大き目の本棚を購入してしまいました。
現在は、マイライブラリーというより、アウアライブラリーとなりつつあります。古本屋さん、貸本屋さん すみません。
『剣客商売』
『蝉しぐれ』