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『学会・論文発表のための統計学』
宮島 武文
白状いたしますと、私、p<0.05の意味もわからずに、知ったかぶりして使っていました。医統計の授業で習ったはずですし、教科書にも書いてあったことですが、わかっていなかったのです。本書から引用しますと、p値というのは、偶然によってデータの差が生じる確率(probability)のことで、p<0.05とはこの確率が0.05未満であるという意味であります。この値は小さければ小さいほど有り難い、めったにない、有意な差があることを表し、逆に値が大きいから意味がないということでもありません。
学会などのためにデータをまとめていたときは、p<0.05となるか否かのみが問題で、それが意味することが何なのかということまで頭が回っていませんでした。恥ずかしいかぎりです。
私は平成15年に開業し、しばらくは日々の業務で手一杯でした。最近になって、見よう見まねではじめた禁煙外来の患者数が増えてきたものですから、ひとつまとめてみようという気持ちがでてきたのです。
そんな時に、済生会新潟第二病院の図書室でこの本を見つけました。私が、まず魅かれましたのは、「統計パッケージを誤用しないために」という副題でした。以前、エクセルでt検定をしたとき、わからない用語がでてきて困惑した覚えがあったからです。
本を開いてみますと、昔の教科書にあったような数式はほとんどでてきません。全体として読み物のような形になっております。美しすぎるメンデルのデータ、プロ野球球団の平均年棒の例などを通じて「統計学の考え方」が紹介されています。開業医の年収も偏った分布を示すでしょうから、「平均値」ではなく、「中央値」や「最頻値」で議論していただきたいものです。エクセルの謎も解決し、少し自信がつきま した。
医学、医療にかかわる方であれば、一気に読み進めることができる「読み物」と思いますので、ご紹介させていただきました。
『学会・論文発表のための統計学』
| 著者 | 浜田知久馬 |
|---|---|
| 出版社 | 真興交易医書 |
| 価格 | 本体 3,360円(税込) |