院長 矢澤 良光
岩室リハビリテーション病院は、一般社団法人 新潟県労働衛生医学協会の附属病院として、昭和45年(1970年)に竣工しました。検診機関が運営する全国初のリハビリテーション病院であり、岩室温泉病院の名称で開設しました(平成23年に名称変更)。その後、法人創立40周年を機に平成14年(2002年)に本館を新築しています。当院は新潟市西蒲区の岩室温泉の地にあり、風光明媚で豊かな自然に囲まれています。診療科は内科・整形外科・リハビリテーション科・歯科があり、病床数は190床です。主に西蒲区や県央地区の患者さんが、リハビリテーションを目的に入院されています。当院では「安心と信頼をいただけるリハビリテーション病院」をめざしています。また、「感動のある職場、楽しい職場」である為に、期待される以上のサービスの提供、当院で働くことを誇れるような明るい職場環境づくりに心掛けています。併設の岩室健康増進センターは、温泉浴の出来る人間ドック専用の施設として1日50名の方に対応しています。
1.回復期リハビリテーション病棟について
回復期リハビリテーション病棟95床は、施設基準ⅠとⅡの二つの病棟で運営しています。40名以上の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士らが365日体制でリハビリテーションを提供し、限られた入院期間に最大限の機能回復を促し、在宅復帰が出来るように努めています。リハビリテーション部だけでなく、医師・看護師・介護福祉士・社会福祉士もカンファレンスや病棟生活の支援、在宅復帰に向けた住宅改修指導や家族への指導などを一緒に行うことで、70%以上の方が在宅復帰を果たしリハビリテーションの効果を上げています。
2.介護療養型病棟について
介護療養型病棟95床は、療養機能強化型Aの区分で二つの病棟を運営しています。介護病棟では、患者さん一人ひとりがより良い入院生活が送れるよう、ご本人様・ご家族様の要望をふまえて、サービス担当者会議を開催してサービス提供を行っています。近年は入院されてくる方の重度化に伴い、医療依存度が高く、平均介護度は4以上となっています。その為に、施設への入所が困難となり、長く入院される方も少なくありません。
3.居宅支援部門について
当院の居宅支援部門として、通所リハビリテーション、訪問看護ステーション(訪問リハビリテーション)、居宅介護支援事業所ケアサポートいわむろがあります。地域支援部門として、地域にお住いの方が安心して生活が出来るようにリハビリテーションや看護の提供、ケアプランの作成に努めています。
当院は新潟市の外れに位置しており、新潟市・燕市・三条市・長岡市などの多くの病院からご紹介をいただき、連携を深めています。重症の方にも出来る限りリハビリテーション医療を提供し、在宅復帰を目指す方針です。回復期リハビリテーション病棟の昨年度のデータでは、重症患者入院率は43.5%、在宅復帰率は79.4%でした。今後も、急性期病院からのご紹介はもちろん、診療所の先生方にも患者さんをご紹介いただき、機能回復と在宅復帰を図り、より長く安心した在宅生活が継続できることを支援していきたいと考えています。