病院長 五十嵐 修
当院は2012年5月に新津インター近くの秋葉区東金沢に新築移転しました。移転に当たって261床にダウンサイズし、地域の急性期医療に応えられるようにDPC病棟を4、回復期リハビリ病棟1、障害者施設等の一般病棟1という6病棟構成としました。しかし、ご承知のように、次期診療報酬改定により病棟機能の再編が迫られる情勢で、急ぎ検討を進めているところです。
当院所在地は秋葉区の東端にあたり、診療圏として五泉市など旧二次医療圏(三市中蒲東蒲地域)からの患者さんが少なくありません。救急車受け入れでも、五泉市・阿賀野市・阿賀町からの搬送が4分の1を占めています。新潟市の二次輪番病院として市内全域からの受け入れが求められるようになり、2015年1~12月期の件数は前年の12%増となりましたが、応需率としては7割台にとどまり、この点では申し訳なく思っています。多くは二次救急ですが、心臓カテーテル・PCIなど三次救急のごく一部も市民病院や大学のバックアップをいただいて対応に努めています。今後、さらに救急車の出動件数は増加すると言われており、三次救急病院に負担をかけないためにも当院のような地域病院が奮闘する必要がありますが、「地域医療構想」協議のなかで地域ぐるみの救急対応を検討していただきたいと考えています。
当院は62年前の診療所開設からはじまり、1976年に病院化。その後、数次にわたる拡張整備の都度に地域の方々の出資や手弁当の協力によって造られてきた病院です。開設当初から「非営利・協同」の事業として運営されてきた歴史があり、したがって「室料差額料金」は取らないなど痩せ我慢を続けています。今後とも地域医療に貢献できるよう努めてまいりますので、ご指導のほど、よろしくお願いいたします。