白根緑ヶ丘病院 院長 佐野 英孝
当院、白根緑ヶ丘病院は新潟市南区に位置し精神科の275床(全5病棟)と、併設で介護老人保健施設145床、老人性認知症疾患医療センター、地域包括支援センター、ケアプランセンターを有します。
平成27年より精神療養病棟Ⅰの第1病棟(40床)と給食棟の新築移転工事、会議室(みどりホール)の新設工事を開始し、平成28年3月21日に完成し運用を開始しています。
第1病棟はいずれ病棟職員の人員配置が充足し、新規入院患者の4割以上が3ヵ月以内に退院等の実績が4ヶ月積めれば精神科急性期治療病棟としての運用を申請する予定です。病棟は個室20床、1部屋4床の多床室が5部屋の20床の計40床となっています。個室には差額代がかかります。全40ベッド脇には個人用テレビ、冷蔵庫を設置しています。
個室は病棟の西側一部をストレスケアユニットとして6床の専用ユニットを設け、専用ホール、専用浴室、各病室には電動ベッド、ブラウンを基調としたシックな内装、トイレ、シャワーを設置しています。主にうつ病、神経症、パーソナリティー障害等で静かな療養環境を求める患者さんに好評です。ストレスケアユニット以外の一般個室14床にはトイレが設置してあります。
病棟には隔離室を8室設けてあり、隔離室での治療が必要な精神症状の患者さんの治療を行っています。隔離室の前には広い開放コーナーを設け、病状が改善すれば隔離室から一時的に出て、テーブルに座ってテレビを見たり雑誌を読んだり、食事を摂ったりくつろぐ事ができます。また開放コーナーには隔離室の患者さん専用洗面台、シャワー室、急変時に対応した酸素、吸引用のパイピングが設置してあります。旧来の精神科の隔離室は暗くて閉鎖的で、多くの行動を制限した(ルール・アウト)環境でした。しかし最近の各病院の隔離室は明るい開放コーナーを設けることで患者さんの自尊心を傷つけないように可能な事はできるだけ早期に許可していく(ルール・イン)環境に変化、進化してきています。
病棟内には作業療法室があり、病棟専属の作業療法士によるプログラムを通して早期の退院を目指すようになっています。病棟にはナースセンター、診察室2室、身体合併症観察室2室、面会室2室、精神保健福祉士室1室を設けています。毎週多職種(医師、看護師、看護補助、薬剤師、精神保健福祉士、臨床心理士、作業療法士、管理栄養士等)による早期退院に向けてのカンファレンスを行っています。
近隣の診療所、病院の諸先生方で当院での入院治療が必要な患者様がおられましたら御紹介いただければ幸いです。