院長 島田 寛治
「病院の概要」
当院は平成元年12月西蒲原郡潟東村に白川義博先生(平成26年逝去)により開設されました。当時、潟東村には医療施設がなく、西蒲原郡の無医村でした。
以来29年、平成10年には老人保険施設(介護療養)の「めぐみ園」100床を併設しました。外来は内科、外科、歯科で、救急は扱わず、病棟は療養病床100床の小さな病院です。
「アクセス」
病院は巻町と白根を結ぶ国道460号に面し、北陸自動車道巻潟東インターからは車で5分の位置にあります(略図)。
病院の周囲には西蒲原の田園が広がり、見晴らしも空気も良く、春には隣の公園の桜が見事です。また、公園に隣接する二面のゲートボール場では、いつもお年寄りが数人プレーする姿が見られ、1年1回当院主催のゲートボール大会が人気で、近隣の町村から10チームが参加して、大変賑わいます。
「スタッフ」
現在、当院の常勤医師は理事長と院長、歯科医師の3人だけで他は当直やパートの医師数名がおりますが、10年勤務された内科医が退職された後、後任が居らず、私の後任を含めて医者探しを続けている処です。平日当直や週末の日当直には大学の内科や外科の応援を頂き助かっております。
「外来」
外来患者さんは内科、外科とも近隣のお年寄りが殆どで、腰が曲がっていたり、老人車を押したりで、歩行困難の老人が多く、病院の車で送迎して感謝されています。平成12年、小生が着任以来、一時は訪問診療も行いましたが、人手不足で現在は取りやめております。内科では毎週1日、糖尿病専門医の外来を設けております。
外科ではストーマ外来も企画しましたが、受診者が少なく、特定の日は設けていません。
「入院」
入院病棟は100床の療養病棟で、患者さんは脳血管障害で意識障害や歩行障害となり、急性期病院から紹介されて来られた方が殆どです。障害が軽く、当院でリハビリを行い、退院される方は少なく、多くは寝たきりで数年の入院となり、嚥下障害も加わって、経管栄養となる場合が多いのが実情です。
隣接する老人介護療養施設「めぐみ園」も100床ありますが、利用率は80%位です。デイサービスもおこなっておりますが、ここも職員の数から、この位が限界の様です。
医師、看護師はじめ他の職員も「親切」をモットーに患者本位で頑張っておりますが、ぎりぎりの人数で、それぞれ工夫しながら、尚かつ元気にやっていて、比較的若い職員の多いところが救いです。
「救急」
地域の「休日救急在宅当番」には外科として参加し、大学第一外科の応援を頂き、何とか地域の救急医療の一端を担っています。ここ、西蒲区潟東からの2次救急病院は北に済生会新潟第二病院や新潟市民病院、東に白根総合病院、南に燕労災病院、西に県立吉田病院があり、それぞれ車で約20分位の距離であり、地域の人々はそれらの病院を利用している人も多く、当院は一次救急病院として、近隣の個人診療所と共に西蒲地区休日救急在宅当番の一施設として、1年に4回の当番を受け持っております。しかし、病棟は医療の療養型病棟であり、緊急入院は原則として受け入れていないものですから、開業の無床診療所と同じことになります。しかしまた、学校医として生徒の内科、歯科検診を行い、この地域の医療、保健、福祉の一端を担っております。