院長 湯澤 秀夫
竹山病院は、新潟市の中心部(上大川前通)にある中規模病院であります。医師7名、職員78名で53床の病室を持ち、小児科、産科、婦人科、内科、消化器内科、アレルギー科を標榜し、病児保育室キッズルーム「たけの子」を運営しています。
若い世代が郊外に住むようになる中(人々のドーナツ化現象)、大規模病院も郊外に建築される時、新潟市の代表的名称である古町近辺で、しかも高齢化している市中心部で、周産期医療を中心に診療している貴重な病院です。
竹山病院の歴史は古く、そのルーツは旧分水町の眼科医竹山家に始まります。明治18年に竹山屯先生によって現在地に創設された医院「日新堂」が始まりであり、明治35年に竹山病院と改称し明治36年に洋館の病院が完成しました。その後、明治大火(明治41年)、昭和大火(昭和30年)、新潟地震(昭和39年)と大きな災害を経験しましたが、その度に再建し現在に至っております。
第3代目の院長であります荻野久作先生は「排卵と受胎日」の研究で世界的に著名であり「ローマ教皇パウロ6世」から唯一の避妊法として認められました。その後荻野先生は勲二等旭日重光章を受章され、昭和26年新潟名誉市民となられました。
一昨年、創業130周年を迎え、職員一同で盛大に記念会を行いました。第13代院長である私は、当院で働く職員として誇りをもち、先輩方が築かれて来た地域医療を守り、支え、「患者中心の医療」を継承していきたいと思っております。
今後とも竹山病院を宜しくお願いいたします。
尚、竹山屯先生の大理石の胸像が平成30年4月より新潟大学医歯学図書館(旭町分館)3階特別閲覧室に展示されておりますので、興味のある方はご覧ください。