松浦 恵子
2024年の上半期が終わろうとしています。地震に始まり、2月暖かく3月寒く、4月以降、花々は例年より早めに咲いているようです。
会報6月号をお届けします。〔巻頭言〕は新潟大学大学院医歯学総合研究科 地域医療人材育成分野教授に就任された、上村顕也先生よりご挨拶をいただきました。新潟から総合診療医を養成する総合診療学講座を担当されます。継続性・循環性のある人材育成のための「地域医療DXイノベーションプログラム」を推進されているとのことです。
〔学術〕は小川真貴先生より周産期女性のメンタルヘルスに影響を与える因子について、新潟県で大規模に収集したデータをもとに行われた研究結果をお示しいただきました。これまで複数の論文発表が行われた中で、今回は産後の抑うつ、不安及びボンディングに絞っての結果報告です。今後、周産期女性のメンタルヘルス向上に資する知見が示されています。
今号は4題のご寄稿をいただきました。佐々木壽英先生から、グレーの霜の結晶に秘められた色彩がデジタル画像処理で描出され幻想的なカラー画像となることを、阿部志郎先生には虜になった鉄道模型と共に過ごされる至福の時間をご披露いただきました。阿部尚平先生はお伽の国・憧れの大室山への一人旅の記録を、蒲原宏先生は北佐渡に伝わる「車田植」との出会いと吟行句会を通しての思いをお書きくださいました。いずれも読み応えたっぷりの4題です。
〔わたしの好きな店〕は昭和の小学生を誘う模型店・ホビーロードを仁科正裕先生がご紹介くださっています。
〔マイライブラリィ〕COVID-19のパンデミック当初より、折に触れてCOVID-19への向き合い方を本誌に示してこられた永井明彦先生が、「マイCOVID-19ライブラリィ」と題してパンデミックの総括を記してくださいました。未だCOVID-19の終息を見ない中、必読です。
〔私の憩いのひととき〕文庫といえば私にとっては文庫本、その出版の歴史と特色を浅井忍先生がご紹介くださっています。
〔理事のひとこと〕田中申介先生より理事退任のご挨拶をいただきました。理事の心構え、理事ならぬ編集委員ではありますが、この心構えを自分にも当てはめながら読ませていただきました。
今号も充実した内容でお届けできることを嬉しく思っております。この夏はどんな気候が待っているのでしょうか。暑さはやむを得ないとして、災害のない下半期でありますようにと祈らずにはおれません。
(令和6年6月号)