品田 章二
聴力そして記銘力の衰えを補う目的で、平成30(2018)年にふたつの集音器を調達した。
ひとつはテレビやビデオの音をしっかり聞きたいためで、首かけ集音器(ソニー SMR-10)。充電台をテレビ脇に置き光デジタルケーブルでテレビと繋ぎ、無線で集音器へ送信する。
集音器の重さ90グラム、音量は隣の人に迷惑をかけない程、テレビ画面から離れても音が付いてくるので急用も足せる。
テレビで放映された「突入せよ!浅間山荘」の緊迫した場面の話し声がクリアに聞き取れた。数年前に録画したNHKスペシャル「私が愛する日本人へ」のD・キーンさんの声もここち良い。
テレビの音だけでなく集音器のイヤホンがマイクとなり周囲の音を増幅するとのこと。
ふたつめは、発言の要旨を記述するために求めたICレコーダー(ソニー ICD-TX650)。
重さ29グラム、胸ポケットに収まり、録音/録音停止ボタンを押せば赤いランプがつき録音が始まり、同ボタンを押せば録音が停止する。録音したファイルを選び、再生/決定/停止ボタンを押し、ホルダーを選んで同ボタンを押せば再生が始まる。表示窓の中の6×25ミリの枠内にでる文字が6ポイントと小さく、老眼鏡やルーペの助けが必要であった。取扱説明書も8.4×13センチの紙面に書かれており、使いこなすのに時間を費やした。記録された情報はパソコンにサウンドオーガナイザーをインストールすれば大きな画面で再生、編集、削除ができる。
会の記述締切まで集中し、間に合わせたが、提出後に再生して聞くと、随所に私的な会話も入っており、貴重な資料として保存している。
(平成31年5月号)