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新潟市医師会報より

新潟市医師会

「ソーイング・ビー(Sewing Bee)」

勝井 丈美

昨年秋から、毎週木曜日になると夜9時が待ち遠しい。NHKのEテレで「ソーイング・ビー」が始まるからだ。2013年からイギリスBBCで放映されていた番組の吹き替え版で、Beeはコンテストなどの「集まり」という意味だが、必死にミシンをかける挑戦者たちの姿はまるでミツバチのようでもある。

アマチュアで単に裁縫が趣味という、老若男女10人が広いソーイングルームに集合し、審査員が出す三つの課題にそって服を拵えて、その出来栄えを競う。

課題1は、型紙に忠実に幾つかの指示を守って作る。課題2は、古着のリメイク。課題3は、各人に割り当てられたモデルの体に合わせたドレスを作る。それぞれに制限時間が設けられており、進行役の女性に尻を叩かれながら皆、悪戦苦闘する。課題ごとに一人一人講評され、順位が発表されるのだが、面白いのは型紙の課題で1位を取った人がリメイクでは下位だったり、その逆もあることだ。三つの課題を総合的に審査し、最下位の1〜2名が落とされる。これを数回繰り返して最後に残った3人で競い、1位から3位を決定する。

審査員は有名デザイナー2人なのだが、この2人の辛口で率直なコメントの言い方が好きだ。挑戦者の気持ちに忖度一切なしで、ズバズバ言うことが多いだけに、「素晴らしい出来栄え」「文句のつけようがない」とか「よく考えられたデザインだね」との言葉をもらえた時、挑戦者の顔がパッと輝く。

この番組のもう一つの魅力は、年齢、性別、人種、経歴がさまざまな10人が、ただ裁縫という共通項だけで、たまたま出会ったのに、回を重ねるごとに親密になっていく様を見ることだ。三つの課題が終わりトップと脱落者を決める審査がされている間、挑戦者たちは進行役に促されて近くのカフェへ行き、食べながら楽しそうにお喋りをする。お互いにライバルのはずなのに、上手くできなかった人を励ましたり、まるで同志のような関係になっていくのは、少しの安堵と、緊張と期待の入り混じった複雑な時を共に過ごす連帯感のせいかもしれない。

第1シリーズで印象に残った人物は、中年男性のマットだ。彼は初め、全然自信がなく、失敗も多くて他の挑戦者が見かねて手助けしてあげたような有り様だった。それが、回を重ねるごとに力をつけていき、眠っていた才能を開花させ、ファイナリストに残ったのみならず、大逆転で優勝したのだ。最終回ではソーイングルームを去った7人も顔をそろえ、マットを祝福していた。

第2シリーズはこれから佳境に入っていくが、とても実力があるのに早くも落とされた男性がいた。その人は実力があるがゆえに、差をつけようと凝ったデザインに挑戦したり、扱いの難しい生地を選んだりして、時間が足りなくなり、焦って雑な仕上がりになったのだ。コンテストに潜む魔物を垣間見た気がした。

イギリスではすでに第6シリーズまで放映されているとか。大人気の秘密はコンテストに筋書きのないドラマがあり、また年をとっても挑戦することの楽しさをみせてくれているからだろう。

(令和3年3月号)

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