西條 康夫
新型コロナウイルス感染がはやりだしたちょうどその頃、2020年2月、阿賀町に広いけど荒れた庭を持つ別荘風の中古住宅を格安で手に入れました。住宅には薪ストーブがあり、小屋にあった薪を燃やして、暖を取ることができます。田舎ですが、水洗トイレで快適です。コロナ感染でどこにも出かけられないので、週末はせっせと通って、荒れた庭の手入れを始めました。伸び放題の木を伐り始めましたが、ノコギリでは木の丸きりなどがなかなか進まず、バッテリー式のチェーンソーを買い、恐る恐る小さい木から伐り始めました。また、雑草もすごかったので、鎌で刈っていたのですが、雑草の伸びに追いつかず、これもまたバッテリー式電動草刈り機を買って、草刈りに勤しみました。チェーンソーも草刈り機も、初めての使用経験でしたが、YouTubeで使い方を学んでから使いました。会社でもYouTubeに使用方法など配信していることもあり、YouTubeの学習ツールとしての有用性を強く感じました。
春には、蕗の薹、筍、たらの芽、みずをとることができました。木が多く、日当たりがいまいちの庭でしたので、夏になっても、草花や昆虫が少ない印象を受けました。鳥は沢山飛んできて、たまに猿も顔を見せます。昆虫が少なかったのは、今まで使用されてきた蚊予防の殺虫剤や除草剤の影響かもしれません。秋には、斧で薪割りを楽しみました。
2021年の冬は大雪で2メートル近く雪が積もりました。雪に残る足跡は犬だけで、野生動物の足跡はなく、ちょっとがっかりしました。春には木を切って日当たりがよくなった庭に沢山のすみれが咲きました。山菜も沢山取れました。日当たりがよくなったせいで、雑草は一層元気になり、草刈りを3度行うことになってしまいましが、草花や昆虫が増えたように思いました。7月の夜には、20年ぶりに庭で蛍を見ることできました。秋は雨が多くて、切った木が乾かずに焚火があまりできず、切った枝がまだたくさん残ったままで冬を迎えました。
もう少しで、2022年の春を迎えます。沢山の花が咲き、草木が育ち、昆虫や鳥たちがやってくることが楽しみです。まだまだ庭は荒れていますが少しずつ、自分の手で、良くしていきたいと思っています。
(令和4年4月号)