大滝 一
新型コロナ感染症で海外への旅行はまだまだ厳しい状態が続いています。2022年7月現在、第7波突入といったところで、海外は遠いです。そこでと言ってはなんですが、2年半前に出かけたドバイについてまだ投稿しておりませんでしたので、以前に書いてあった原稿を掘り起こして投稿します。海外旅行を待ち望んでいる先生方に少しでも海外気分を味わっていただければと思います。いま振り返ってみて、ドバイはなかなか魅力的でしたよ!
はじめに
2018年夏以降、中国の西安、タイのアユタヤ、エジプトのカイロ、イタリアのローマ、と1年半で世界の名だたる古代都市とその遺産を堪能させていただきました。その旅行記は本会報に寄稿させていただいております。そのような中で、古代都市とは真逆の近代的な都市への憧れのような気持ちが自分の中に芽生えてきていました。
さて2020年の年始はどこで迎えようかと思っていたところ、めくっていた旅行ガイドブックの中から目に飛び込んできたのがバージ・カリファでした(写真1)。それを見て、一度は行ってみたい超近代都市ドバイを次の旅行地にセットしました。いつもお願いしているトラベルエイジェンシーに手配いただき、2019年12月30日の午前1時に羽田からの出発となりました。ビジネスクラスは取れませんでしたがエミレーツ航空ということで期待です(写真2)。
ツアータイトルは「JWマリオット・マーキスに3連泊:10の世界一をめぐるドバイ・アブダビ5日間」です。さあ皆さん、超近代都市ドバイへご一緒にどうぞ!
新潟から羽田空港へ
12月29日の午後3時過ぎの新幹線でまずは東京へ。新幹線では、偶然にも知り合いの医師のご一家と通路を挟んだ隣の席となりました。オーストラリアに向かうとのことでした。お嬢さんのスマホが見つからないと焦っていましたが、発車寸前で見つかったようで、隣にいた私もほっとしました。お互いに「ボン・ボヤージュ!」です。
私は羽田空港が大好きです。まず新潟から新幹線で東京駅に、そして乗り換えはありますがモノレールで国内線も国際線もターミナルに短時間で行くことができます。羽田からは国内のほとんどの主要都市に飛行機が飛んでいて、九州、四国なども2時間もかかりません。とにかく便利です。今回は利用しませんでしたが、国際線ではJALのサクララウンジはとても快適で、飲み物も各種あり、ついつい飲みすぎてしまいます。
また、国際線ターミナル4階はEDO MARKET PLACEの名称の通り、江戸時代風の雰囲気となっていて外国からの旅行者にはとても喜ばれそうです。その中で私の一押しが、「茶寮 伊藤園」です。国際線を利用する際には必ずここで一息入れることにしています(写真3)。
飛行機
エミレーツ航空は裕福なUAEを本拠とし、世界に航空路をもつ会社で、ファーストクラスは「空飛ぶ宮殿」とも言われています。今回はエコノミーでしたが、キャビンアテンダントの対応もよく、食事もビールとワインで美味しくいただきました(写真4)。羽田を発って13時間、現地時間で朝8時にドバイ到着です。
現地ガイドの出迎えがありましたが、ドバイ空港がとてつもなくでかい(写真5)。歩いて歩いて、さらに歩いてやっと空港から出たという感じでした。ガイドはエジプトから働きに来ているカイロ大学出身のジーコさん。この方はなかなかの日本通で、旅を一層楽しいものにしてくれました。
観光初日
朝ドバイに着き、すぐに観光です。まずは宇宙からも見える世界一の人工島パーム・ジュメイラにそびえたつアトランティス・ザ・パームホテルです。写真は鷲のモニュメントを入れてのワンショットですが(写真6)、ホテルの真ん中がくり抜いたような形になっていて、それが何ともアラビアン的雰囲気を醸し出していました。その後にねじれたような特徴的形状のホテルを含む高層ビル群を眺め(写真7)、世界で唯一の7つ星ホテルであるバージュ・アル・アラブに向かいました(写真8)。宿泊は叶いませんが、ちょっと悔しいので掌に乗せてみました(写真9)。お部屋のアメニティはエルメスだそうで、一番安い部屋でも1泊20万円はくだらず、週末の高いお部屋は1泊260万円かなと、ガイドが言っていました。セレブの極み!一生に一度でいいので泊まってみたいものです。
その後、世界で最大の超巨大額縁のドバイフレームです(写真10)。高さ150m、幅93mのすべてが金ピカで、そして、その駐車場にはとってもリッチな車がありました(写真11)。ほんとにお金持ちの国なんですね。このドバイフレームは上まで行くことができるそうですが、この頃とみに高所が恐怖となっている私はやめておきました。ちなみに豪華リムジンのメーカーはNISSANでした。
その後、これから3連泊する5つ星の72階建てのJWマリオット・マーキスホテルにつき一休みしました(写真12)。このホテルもなかなか素敵なホテルで、私たちの部屋は13階でしたが、70階からドバイを見下ろしてワンショット撮ってみました(写真13)。朝食のブッフェもメニューが豊富で大いに堪能させていただきました。ところが、これが帰国後の…につながるのです。
初日は特徴的な超高層ビル群、バージュ・アル・アラブなどの豪華ホテル、そしてドバイフレームと、潤沢な資金による超近代都市を目の当たりにし、古代文明の代表格であるエジプトやタイのアユタヤなどと思わず比較してしまいました。
観光二日目(大晦日)
今日は、まず古きよきドバイを感じさせるバスタキヤ地区に出かけました。何とも風情のある散策路の途中で(写真14)とても素敵アートに出会いました(写真15)。そして、ここオールドドバイにもニャンがいて、のんびりうたたねをしていました(写真16)。
その後、ドバイの3大スーク(市場)の一つのゴールド・スークにて娘や息子の嫁さんたちにお土産を購入しましたが、まばゆいばかりのゴールドでくらくらするほどでした(写真17)。
お昼は、世界最大の屋内スキー場(写真18)があるエミレーツ・モールで絶対に食べたかったケバブをいただきました(写真19)。ドバイでのスキーもしゃれているんじゃないか、と思いながら大変美味しくいただきました。
さて夕方から、これも楽しみにしていたデザート・サファリです。ホテルから1時間ほど走るとそこは砂漠、砂の小山やくぼみが沢山あり、そこを4WDで疾走するのです(写真20)。30分くらい乗っていたでしょうか、私は学生時代スキー部だったので、ダウンヒルレースに比べれば大したことはないだろうと思っていましたが、これが思った以上に怖かったです。おまけに乗った車の座席が今一で、椅子のパイプがお尻に当たりアップダウンのたびに痛くてたまりませんでした。ドライバーに聞いた話ですが、砂漠では日本車が一番だそうで、トヨタのランクルが圧倒的に多く、次いで日産だそうです。日本車最高、中国の車は暑さで溶けて使えないと言っていました。ほんとかなあ?
さて、今日は大晦日です。ここで日本通の現地ガイドのジーコさんがとても素敵なスペシャル企画を私たちにプレゼントしてくれました。なんと新年を「バージ・カリファの花火」で迎えようというものです。828mもあるバージ・カリファ全体が花火になるというのです。想像もつきませんでしたが、どんなものか興味は絶大です。ジーコさんが、その花火を見ることができる特別指定の場所に連れて行ってくれました。入り口では、係員がいて入場者をしっかりチェックしていて、日本人観光者はOKですが、入場を拒否された人もいました。
さて、写真は花火前のバージ・カルファですが、これだけでも十分にきれいでした(写真21、22)。さてカウントダウンが始まり、約10分間の壮大な花火ショウの始まりです。なかなかいい写真が取れませんでしたが(写真23、24)、圧倒的な迫力でした。2020年はバージ・カルファの壮大で煌びやかな花火での幕あけとなりました。
ここまでが前編です、後編の9月号をお楽しみに!