白根大通病院 新 田 幸 壽
本来有酸素運動のマラソンは活性酸素の産生を抑制し、活性酸素に対する抵抗力を高めるとされているが、何時、何処を走るのか、ストレスを感じない走りをしているかが影響する。紫外線ギラギラの炎天下、排気ガスモウモウの街中や車の多い道路での走りでは活性酸素は増えるらしい。私の場合、たらたら走る恥ずかしさから人目を避けて夜明け前か夕暮れ時に新潟島を走る。我が家は二葉町浜駐車場の真ん前、サイクリングロードの右回り萬代橋まで4キロ、左回り萬代橋まで10キロ、新潟島一周で14.5キロ。マラソン始めて6年目のこの頃は新潟島一周が何とかできるようにはなったが、ストレスと感じず走れる域には達してない。
暗い時はランナー同士の衝突を避けるため、炭鉱夫宜しくLEDヘッドランプを着けて路面を確認し走る。以前は、小さな豆ランプを首にかけて走っていた。体の上下動に連動しぴょんぴょん怪しく動くためか、すれ違いざま犬に襲われたことがある。前からの襲撃は拳で振り払い追いやったものの犬は反転し後ろから太ももにガブリと噛みついた。子どもには到底制御不能な程の大きな犬だった。
又、八千代橋袂の下り勾配のところで小石を踏んでよろめき倒れて顔面制動、メガネが壊れ、顔と両手掌に擦過傷、両膝にはベロンと大きな割創。医者に行かず自分で治したが今も色素沈着が残って痛々しい。
マラソン前のルーチンにストレッチと用足しがある。前日寝る前に少し多めの牛乳を飲めば早朝の食前でも楽に通じがある体質だ。忌々しいあの日はそんな習慣のない時の深酒した翌日だった。右回りで萬代橋…昭和大橋…関屋分水と走り海岸道路に差し掛かった頃から便意を催した。家まであと4キロ公衆トイレは無い、我慢我慢で何とか走りマリンピアを過ぎてあと僅か1キロ程のところで力尽き…ガスと共に洩らしてしまった。と次から次と激しい便意が襲い…エイ儘よと2発目を…すると走るどころではなくなり…繁みの中に駆け込み用足し…首に巻いていたタオルで汚れを拭き排泄物を覆い、さらに雪を被せて…1週間後確認したが…跡形もなかった。
今までに参加した大会は、2014年から10キロ3回、ハーフ5回、フル2回。途中棄権することハーフ1回、フル1回。昨年の白根ハーフマラソンでは13キロ地点で脚が痙攣し転倒、ドクターストップとなり救急車で一気にゴールに運ばれた。前半のオーバーペースが敗因だ。レースでも練習でもまだまだストレスフルなマラソンだ。
(平成30年6月号)