高橋 淑子
新潟の下町に以前住んでいた友人が、「最近できたお店があって食パンがおいしいよ」と教えてくれました。
店主は、船の汽笛が聞こえ、柳が風に揺れ、堀が流れる早川堀通りに惚れ、2年前に開店しました。お店の名前も場所に由来し、ロゴマークも場所柄を集約しつつすっきりとした感じです。
こだわりは、国産小麦のみの使用と自家培養発酵種の組み合わせです。いくつもの工程を経た仕込み後も16~20時間の発酵を取り、焼き上げていくそうです。小麦の使い分けやブレンド、数種類の発酵種のブレンドが、奥行きのある味わい深いパンとして口の中に届きます。
一押しは「キタノカオリ」の山型食パンです。これを5枚切りにしてもらい(食感は5枚切りが最高です)、まず焼かないで一口。そのあと焼いてなにもかけずに一口。残りは、好みのオリーブオイルをたっぷりかけて食べるのが、私のスタイルです。食欲の落ちる暑い時期でも、フレーバーのオイル(柑橘系が合います)をかけると何枚でも食べられます。
お店のもう一つの特徴は、対面販売です。食パンのほかに、ハード系、コッペパンに数種類のクリームをはさんだ菓子パン、調理パンなど40ほどの商品がショーケースに並びます。
朝7時半開店の貴重なお店でしたが、午前中に売り切れてしまうことがほとんどだったので、この8月から9時開店となりました。ほしいパンは電話予約されたほうが確実です。パンによって焼きあがる時間が異なり、スライスできる時間も異なりますので、その都度問い合わせてみてください。
最近、カナダに在住の大学の同級生が、貴重なオーガニックのはちみつを送ってくれました(場所によってメイプルシロップよりはちみつを食べる地域があるようです)。オリーブオイルとこのはちみつをたっぷりかけたみなと街ベーカリーの山型食パンは、最後の晩餐の最有力候補です。
みなと街ベーカリー
住所 | 新潟市中央区赤坂町2丁目3188-12 |
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電話 | 025-378-3643 |
営業時間 | 9:00~17:00 (パンがなくなり次第閉店) |
定休日 | 水・木曜日 |
駐車場 | 大野パーキング(道路反対側) 1番、2番、5番 |