松浦 恵子
特に映画大好きというわけではない私が、映画館に足を運ぶのは年に5回以内。そんな身でありながら映画館を紹介するというのもおこがましいのですが、この映画館のことを大事にしたい気持ちに免じて拙文をお許しください。
1985年3月、多くの映画ファンに愛された名画座「ライフ」(新潟市古町)が閉館。新潟市民のために映画の灯を燈し続けようと、「市民が運営する映画館」の設立が齋藤正行氏(現シネ・ウインド代表)によって呼びかけられました。1985年12月7日「新潟・市民映画館シネ・ウインド」が開館、今年は35周年にあたります。
上映フロアは10列の青色の座席、全64席とこぢんまりとしています。この“秘密の小部屋”的空間が私には好ましい。映画以外に落語会が開催された時にも行きました。落語をこの空間で、噺家さんとの近さがこれまた堪えられませんでした。
シネ・ウインドで上映される映画は、シネコンではまず上映されないけれど、そこかしこで話題になって「これ観たい」と思う作品。それがここでなら観られる!それもまた、私がシネ・ウインドを気に入っている理由です。
私がシネ・ウインドで映画を観るのは年に1~2回。昨年観たのは『人生フルーツ』と『樹木希林を生きる』でした。こんな調子では、シネ・ウインドを大事に思っていると言いながら、少しも運営の支えになっていませんよね、ごめんなさい。
この度の新型コロナウイルス感染症の影響で、小さな灯シネ・ウインドは危機的局面に立たされました。このまま消えるわけにはいかないと自ら寄付「シネ・ウインド明日のため募金」を募ったことを知り、私もぽちっと(6月末の募金総額は13,530,000円)。どうか映画の灯がこの先も輝き続けますように(募金は7月31日をもって終了していますが、常時、会員を受け付けています)。
また、きらっと光る映画に会いに行きますね。
新潟・市民映画館
シネ・ウインド
住所 | 新潟市中央区八千代2−1−1 万代シテイ第2駐車場ビル 1F |
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電話 | 025−243−5530 |
FAX | 025−243−5603 |
URL | http://www.cinewind.com/ |