細野 浩之
50歳過ぎの先生方にとっては、大学の医局時代に、実験の途中や検討会の準備の最中にちょっと抜け出して、夕ご飯を医局仲間で食べに行った、美味しかった中華料理屋さんを。東中通を渡って、新潟日報のビルのちょっと奥に入るとあった「広東飯店」というお店を、覚えておられますでしょうか?おいしかったですよね。
そこで食べた、真っ白なあわ雪のような卵白のあんが上にのった天津蟹麺、レタスがのった広東湯麺、優しい味の元祖麻婆麺、そしてインド人と一緒に写っている写真があった、オリンピック選手村でだされた辛旨の加哩溜飯(インドカリー)。ステンレスのお皿で、でてきましたよね。懐かしく、若かりし大学時代を思い出された先生方も多いのではないでしょうか。懐かしいなあ、うまかったよな、もう一回あの頃を思い出して食べたいなあ、という方。シンプルに食べたい!という方。懐かしの味、食べられます。そして「広東飯店」を知らない方にとっても美味しく食べられるお店です。
今回ご紹介するのは「東来順」といって、沼垂の栗の木バイパス沿いから少し入ったところにあります。バイパス沿いからもお店は見えます。店主は「広東飯店」で腕を磨かれ、古町7にお店を構えたのち、この地に移って約20年。懐かしい味を残しながら、さらにおいしく、優しい味を出しています。「広東料理は甘みがポイント」と言われているようですが、すべての料理が甘すぎない甘みを感じて、とてもおいしいのです。インドカリーでさえ辛さに甘みが加わった辛甘旨で、ほかの広東料理に合っています。
このお店の欠点は、どれを食べようか、毎回迷わせてしまうこと。初志貫徹でインドカリーを食べようか?でも、半カリーがあるから、天津蟹麺と半カリーにするか?元祖の麻婆湯麵もいいし、広東湯麺もいいし、炒飯もいいし、おっと焼き餃子もいいぞ。だめだ、カロリーオーバーだ…。と迷いつつ、いつもシンプルに半カリーと柳麵のカリーセットを頼んでしまうのでした。
昔懐かしの大学医局時代を思い出して、食べに行かれてはいかがでしょうか。
東来順
住所 | 〒950−0075 新潟市中央区沼垂東1丁目5-29 |
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TEL | 025-243-6489 | |
営業時間 | 11:00-14:00(LO13:45) 17:00-20:00(LO19:45) |
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定休日 | 月曜日 |
(令和4年9月号)