医療法人宮仁会 猫山宮尾病院 病院長
宮尾 益尚
新潟市医師会報の病院だよりは2015年以来10年ぶりですので、改めて当院の沿革と近況を御紹介・御報告差し上げます。
1751年(宝暦元年・徳川9代将軍家重)に初代宮尾宗閑が北蒲原郡京ヶ瀬村大字猫山(現阿賀野市猫山)の地で医業を開業、河童から伝授されたという秘伝の膏薬「猫山アイス」を武器に江戸~明治~大正~昭和時代の民間医療に携わってきました。
昭和10年10代目宮尾益一郎が新潟市(現中央区)西大畑町に整形外科猫山宮尾病院を開設、以後約70年間整形外科専門病院として地域に医療を提供、そして平成20年11月に現在の中央区湖南に66床の整形外科単科病院として新築移転しました。
を病院理念に掲げ、運動器疾患に特化した専門医療機関として臨床に従事していますが、特色である膝・股関節外科は涌井元博副院長を中心として宮尾、週2回来院する竹前貴史先生と共に人工膝関節置換術・膝周囲骨切り術・膝関節鏡下手術等を行い、毎週月曜日は水戸市北水会記念病院から塚田幸行先生(膝関節専門)、火曜日は東京浅草病院から望月義人先生(股関節専門)が来院、それぞれ膝・股関節手術を担当しています。そして令和6年4月東京から諏訪道久先生(膝関節・スポーツ医学専門)が赴任され膝関節手術とスポーツ外来を担当しています(諏訪先生については新潟県医師会報令和6年12月号「勤務医の広場」も御参照下さい)。
また令和7年4月から新たに金沢大学から坂越大悟先生(股関節専門)をお招きし、股関節外科および整形外科一般外傷手術をお願いしています(坂越先生については今号「Doctor’s Café」も御参照下さい)。
膝・股関節外科以外は、令和4年4月に脊椎脊髄外科専門の石川誠一先生が赴任され、脊椎外科手術を担当し症例数を伸ばしています。
手・足外科および整形外科一般外傷は吉澤 浩先生と中野 清先生が主に大腿骨近位部骨折・手関節周囲骨折手術及び脊椎圧迫骨折等の保存療法を担当しています。
新築移転当初からの付属施設であるメディカルフィットネスCUOREは太田玉紀内科部長(日本メディカルフィットネス研究会会長)が担当、健康管理部門として活躍されています。
それぞれの専門医が特色を持った仕事を継続していますが、やはり整形外科単科病院の経営は厳しく、当院は令和4年1月からM&Aで東京のヘルスケアアクセラレーター社の傘下に入り、グループ内の一病院として新たなるスタートを切りました。不安もあったグループ参入でしたが、始めてみれば経営改善が進み、黒字転換を含め現時点で良い方向へ向かっています。
まだまだ民間医療機関としては多くの問題を抱えておりますが、運動器疾患をお持ちの皆様から信頼され安心してご利用頂ける医療サービスを提供し続ける事が出来ますよう、全職員が同じ方向を向いて頑張って行きたいと思っておりますので、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。