桑名病院 院長
渡邉 正人
当院は2009年に地域の救急医療を担う病院として「社会医療法人」の認定を受け、脳神経外科、循環器内科を中心とした診療を行っています(2024年救急搬送実績 2,471件)。また、ケアミックス病院として急性期から回復期、在宅まで総合的なケアを提供し、地域の皆様が安心して医療を受けられる病院を目指し、スタッフ一同、日々努めています。
コロナ禍を契機に病床数を230床から188床に縮小し、スタッフを集約することで、より手厚い看護・ケアを提供できる体制を整えました。多様な疾患や生活背景をお持ちの患者様一人ひとりに丁寧に向き合うことで、病院理念である「最善の医療、心温まる看護」の実現を目指しています。
現在、当院には約60名のセラピスト(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が在籍し、特に脳血管疾患では発症直後よりリハビリを開始し、医師や看護師をはじめとする多職種が連携して、徹底したリスク管理のもとで積極的なリハビリテーションを行っています。回復期リハビリテーション病棟では専門職員がチームを組んで365日のリハビリを実施し、患者様が心身ともに回復した状態でご自宅や社会へ戻れるよう支援しています。また、心臓病の患者様が安全に日常生活や運動を行えるよう、心機能の回復と再発予防を目指す「心臓リハビリテーション外来」を開設し、心臓リハビリテーション指導士(理学療法士)と看護師の2名体制で対応しています。
当院の直近の取り組みとしては、地域の高齢化に伴い、当院を利用される患者様の平均年齢が高くなっている状況を踏まえ、高齢の方に配慮した療養環境の整備や接遇の向上に力を入れています。さらには、院内の専門チームを中心に、認知症の患者様への対応や身体拘束の適正化にも取り組んでいます。また、医療機関としては全国的にも珍しい「ほめ育」教育制度を導入し、スタッフが互いに思いやりながら育て合う組織風土を醸成することで、安心・安全で働きやすい職場環境の構築を進めています。こうした取り組みが、患者様への質の高い医療提供につながるものと考えています。
今後も脳神経外科・循環器内科を中心に地域医療に貢献し、新潟市医師会の皆様のご指導を仰ぎながら、地域の皆様に安心と信頼を提供してまいります。引き続きご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
[当院の医療と介護の提供体制]