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新潟市医師会報より

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あとがき

浅井 忍

最近、進化生物学の目覚しい進歩により、われわれホモ・サピエンスの来し方が明らかになっている。行く末についてもいくつかの予測がされている。

来し方は、年代に関して諸説があるが、おおよそ以下のようである。250万年前にアフリカで人類が誕生し、200万年前にこの太古の人類の一部が、北アフリカ、ヨーロッパ、アジアに進出した。ホモ・サピエンスは20万年前にアフリカで誕生し、6万年前にアフリカを出て、ネアンデルタール人と交配し世界に散らばっていった。それ故、アフリカ出身以外のすべての現代人は2~4%のネアンデルタール人の遺伝子を持っている。200万年前から1万年前までは、世界にはいくつかの人類種が同時に存在していたが、生き残ったのはホモ・サピエンスだけである。ネアンデルタール人の脳容量が1,550mlであったのに対し、ホモ・サピエンスは1,450mlであった。ちなみに脳は他の臓器に比べ膨大なカロリーを消費する。なぜ、脳容量の多いネアンデルタール人が滅び、ホモ・サピエンスが生き残ったのか?いくつかの要因が挙げられるが、最も有力なのは、ホモ・サピエンスは目に見えないものを信じたり集団で行動できたりしたからだとされる。その後、ホモ・サピエンスは地球上の生物、ことに家畜や愛玩動物を除く大型哺乳類をことごとく絶滅に追い込んでいくことになる。

さて、行く末はどうだろう。人類にとって最良の時代はすでに過去のものであることは、多くが認めるところだろう。人類はAIに仕事をのっとられ、桁外れの財産をもつごく一部の資産家階級と、ほとんどの人びとが属する役立たず階級と、AIが不得手な仕事に従事する階級とに分かれるという説が、受け入れられている。政府は国民にベーシック・インカムとして最低限の生活を送ることができる金額を支給する。平たく言えば、ほとんどの国民が生活保護手当で暮らすことになるわけだ。そのような未来は人類にとってユートピアなのかディストピアなのか。

ところでビッグバン以後138.2億年を経過している宇宙の未来はどうなるのか。最近、東大などの暗黒物質の分析によると、宇宙は向後1400億年まで存在することがわかったという。これまで宇宙の寿命は数100億年とされていたので、倍以上になった。宇宙の寿命が伸びたことは、それはそれでほっとする。こうした現実とはかけ離れた事象に感情移入してしまうことが、ネアンデルタール人をさしおいてホモ・サピエンスが生き残った理由なのかもしれない。

(平成31年1月号)

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