笹川 基
今年1月15日、国内初の新型コロナウイルス感染者が報告されましたが、その後感染が拡大し、4月16日には全都道府県に緊急事態宣言が発令されました。病院、保健所など救急医療の場で命がけの診療にあたっておられる医療従事者の献身的なご努力、「ステイホーム」を実直に守った日本国民の頑張りなどがあり、わが国でも感染拡大が収まりつつあるようです。
新潟県でも6月1日現在、82名の患者報告がありますが、今のところ、新型コロナウイルス感染症による死亡者数はゼロです。感染者数ゼロの岩手県を含め、現時点で死亡者数ゼロの県が15(岩手県、秋田県、山形県、福島県、栃木県、新潟県、長野県、鳥取県、島根県、岡山県、山口県、香川県、佐賀県、宮崎県、鹿児島県)ありますが、感染者数が最も多いのは新潟県であり、感染者における死亡率は新潟県が一番低いと思われます。新潟市民病院、新潟市保健所などで身の危険を感じながら感染患者の診断、治療にあたっておられる医療スタッフの皆様が残された、全国に誇るべき臨床治療成績です。
本編集委員会でも、3密回避の観点から編集作業を変更せざるを得なくなりました。通常、編集委員全員が理事会室に集まって一次校正作業を行い、1週間後、担当理事、委員長、副委員長による二次校正をIT推進室で行っています。2月29日に新潟県で初めて感染者が確認され、3月に入り感染拡大が始まりました。このため、3月からは原稿を各委員に割り当て郵送した上で一次校正してもらい、二次校正は少人数ですので、広い理事会室で十分な間隔をとって実施しています。素晴らしい内容と文章表現の原稿を多数頂き、滞りなく会報を発刊できています。ご投稿頂きました先生方に、心より感謝申し上げます。会員の先生方におかれましては、会報に関するご提言など頂きますれば幸いです。
編集委員会の中に、新潟市医師会ホームページを管理するホームページ小委員会があります。市民の皆様に向けた医療機関や新潟市急患診療センターなどに関する情報、病気と健康に関するマメ知識、医師会員の皆様へ講演会の案内など掲載しております。3月下旬からは新型コロナウイルス感染症に関する情報をトップページに随時掲載しています。感染症対策マニュアル、支援策などを載せております。ぜひご覧頂き、ご要望など小委員会宛て頂きたく存じます。
この非常事態が一日も早く収束しますこと、「第2波」「第3波」も起こらず日常生活が取り戻せますことを願っています。
(令和2年6月号)