ここ数年夏の訪れを感じさせてくれる景色があります。まず銀色に輝くキャンピングトレーラーが、やすらぎ堤右岸の八千代橋下流に1台現れます。その後、萬代橋との間に材木が運び込まれ、数日のうちに組み立てられて、数軒のお店が出来上がります。今年も「水辺アウトドアラウンジ」が始まりました。2020年9月号のあとがきに細野先生が書いておられましたが、この年は新型コロナの感染拡大で中止。今年はオープン初日に行ってみましたが、コロナ前よりも賑やかな印象でした。特にお子さん連れの方が以前より増えた気がします。手ぶらで行ってもバーベキューができるお店や、台湾料理のお店など、いつもの店が並んでいますし、焚き火のコーナーでは家族連れが楽しそうにマシュマロを焼いていました。
また同じ右岸萬代橋下流の「万代テラス ハジマリヒロバ」には、もともとほぼ通年営業のお店があるのですが、この時期「萬代橋サンセットカフェ」が開催されています。ここでは限定のビールが飲めますし、去年はジャズライブや佐渡おけさを踊るイベントも開催されていました。
対岸の左岸にも昨年はお店がありました。近隣マンションの住人の方々のご理解のもと、テストケースとして開店したとのこと。賑やかな万代側と比べ落ち着いた感じが好きで、せっせと通っていました。会期が終わる頃、来年は規模を大きくしてお店を出せるかも、とお話を伺っていたので楽しみにしていたのですが、今年はお店が出ていません。残念。
目の前にゆったりと流れる信濃川。夕暮れに多彩な色に染まる空と綺麗な夕日を眺めながら食事やお酒を楽しめる。ロケーションは申し分ありません。他県出身の私からすると、こんな街中にこんな素敵な場所があるなんて、新潟の人々は自慢していいし、もっとアピールしていいと思います。何よりも自分たちも楽しみましょう。そして、あわよくば左岸側のお店の復活を!ということで、それを口実に今年も何回も行ってしまいそうです。
(黒田 兼 記)