大川 彰
今年の夏の暑さは尋常ではありませんでした。9月中旬になっても最高気温が30℃を超える日が続き、エアコンも連日フル稼働状態でした。10月に入ると一気に季節が変わり、最近では暖房が欲しくなる日もあるくらいです。
アメリカでは10月初旬でメジャーリーグベースボールのレギュラーシーズンが終了し、ワールドシリーズ制覇に向けてのポストシーズンが始まります。この原稿を書いている10月中旬はアメリカンリーグとナショナルリーグのそれぞれの優勝チームを決めるリーグ優勝決定シリーズが行われています。このリーグ優勝決定シリーズを勝ち抜いた2チームがワールドシリーズに進出し、先に4勝したチームがワールドチャンピオンとなります。レギュラーシーズン終了後のポストシーズンはワールドシリーズも含めて約1か月に及びます。MLB大好きな私にとってこの1か月は毎日テレビから目が離せません。ポストシーズンの盛り上がり方は相当なもので、連日ボールパークはホームチームを応援する観客で満員となり、レギュラーシーズンとは比べ物にならない手に汗握る試合が展開されます。前田健太投手が所属するミネソタ・ツインズは残念ながら地区優勝決定シリーズというステージで敗退してしまいましたので、今年はワールドシリーズで日本選手を見ることはできなくなりました。
大谷翔平選手が所属するロサンゼルス・エンゼルスは、レギュラーシーズンの成績が悪くポストシーズンに進出できませんでした。残念なことに大谷選手は、シーズン途中の9月に右肘靱帯損傷が判明してその後修復手術を受けています。今シーズン終了後はフリーエージェントとなりますので、他球団に移籍することが可能になりました。ポストシーズンに進出可能な充分な戦力があり、彼を獲得するための潤沢な資金力を持ったチームへの移籍が濃厚です。温暖な気候のアメリカ西海岸に本拠地を置くチームが有力で、エンゼルスと同じカリフォルニア州に本拠地のあるロサンゼルス・ドジャースやサンディエゴ・パドレスが濃厚といわれています。ただ右肘靭帯損傷のため来シーズンは打者のみでの出場で、投手としての復帰は更に次のシーズンになるようです。彼自身は二刀流が不可能な状態での新しい球団への移籍を潔しとせず、来シーズンもエンゼルスに残留するのではとの予想もあるようです。盛り上がるポストシーズンを見ていますと、個人的には戦力の整った強いチームに移籍して是非ともワールドシリーズに出場してもらいたいと願っています。先ずはじっくりと右肘の治療と体のメンテナンスに努めていただきたいと思います。
(令和5年11月号)