勝井 豊
猛暑日が続いた夏も、そろそろ終わりになりますが、稲作への影響がとても気になります。稲はもともと高温多湿を好みますが、雨が少なくて高温だけが目立つ今年の夏は、農家にとって試練の夏であったように思います。更に米の流通についての混乱は、消費者にとっても農家にとっても不利益をもたらすのではないでしょうか。
ところで諸般の事情により、今年の5月から町内会長を務めることになりました。中央区の住宅専用地域に転居して40年になりますが、とうとう順番がきてしまいました。大学病院や学校、西海岸公園が近くにあり、とても便利な場所で町内会の活動も盛りだくさんでした。関屋浜の海開きの花火大会の日に浜茶屋で納涼会があり、夏休みと冬休みには夜回り活動があり、新年会では子ども会の餅つきの後で懇親会があり、多くの人が参加していました。新型コロナ禍のためにイベントは休止していますが、月2回の集団的資源回収や、夜回り活動は継続しています。
120世帯ほどの小さな町内会ですが、町内にある教会のご好意で談話室が活動の拠点になっており、熱心なリーダーに恵まれたこともあり、明るく住みよい町づくりが実現できています。新潟市からの配布物の他に、社会福祉協議会や、日本赤十字社、住みよい郷土推進協議会、防犯防火協会、小学校区のコミュニティ協議会、青少年健全育成協議会などからのお知らせや配布物への対応があり、2か月毎に開かれる班長会議の資料作りなどの仕事も何とかこなしている状況です。
町内会の役員は、子ども会の会長以外はほとんどが高齢者で、地域の町内会長が集まる会議でも、高齢者がほとんどです。その地域に長年にわたり住んでいるために、土地勘や人脈があるほかに、自由に使える時間があることなどによるのでしょうが、私自身はまだ開業医としての仕事を持っているので、なるべく早く適任者に引継ぎたいと願っています。
各地で自然災害が起きている中で、数十年にわたり平穏に暮らしてきましたが、このたび町内会長を体験したことで、こうしたささやかな幸せが、実は「縁の下の力持ち」のおかげであったことが、よく分かったように思います。
(令和7年8月号)