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新潟市医師会報より

新潟市医師会

新潟大学大学院医歯学総合研究科 小児外科学分野

総括医長 小林 隆

新潟市医師会の会員の皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。平素より小児外科学教室に格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。当教室は1963(昭和38)年に武藤輝一先生が中心となって発足し、1969(昭和44)年に岩渕眞先生が小児外科専従として診療を開始し、1981(昭和56)年に小児外科の診療科が新設され、岩渕眞教授が初代として就任しました。1991(平成3)年に医学部小児外科講座に昇格し、2001(平成13)年に窪田正幸教授が2代目として就任し、そして昨年2020(令和2)年1月1日より木下義晶教授が3代目の教授に就任し新たな体制でスタート致しました。当教室の近況につきましてご報告申し上げます。

【スタッフ紹介】

2021(令和3)年度の教室構成は木下義晶教授(平成5年卒)、小林隆准教授(平成8年卒)、高橋良彰講師(平成21年卒)、荒井勇樹助教(平成21年卒)、大山俊之助教(平成21年卒)、横田直樹病院専任助教(平成22年卒)、菅井佑医員(平成26年卒)、斎藤浩一先生(平成27年卒、今年度は新潟市民病院へ出張)、高野祥一医員(平成31年卒、新入局)の9名です。病棟医長は高橋良彰講師、外来医長は横田直樹病院専任助教、総括医長は小林が担当しております。少ない教室員ではありますが、“未来を担う子どもたちのために”をモットーに全力で臨床・研究・教育に取り組んでおります。

【臨床活動】

小児外科とは小児の外科的疾患を中心に、主に新生児から思春期の患者さんを対象に、また時としてその患者さんが成人後も継続して医療を提供する診療科です。疾患の根治を目指すと同時に小児のこの先の長い人生、すなわちQOL(quality of life)を考慮した治療を行います。当科は新潟市のみならず新潟県、また隣県の医療圏もカバーできるように基幹施設の小児外科、小児科との連携体制を構築しております。施設内においては、希少な高難度疾患に対応するため他診療科との連携体制を整備し、患者さんにとってベストの医療を提供いたします。外来日は毎週月、水、金曜日の午前中ですが、従来通り、緊急の症例を中心に新患のご紹介には随時対応しております。鼡径ヘルニア、虫垂炎も積極的に受け入れておりますのでいつでもご紹介下さいますようお願い申し上げます。術式の改善に取り組み、安全性、根治性を担保しつつ、整容性を考慮した小切開手術や、腹腔鏡下手術を積極的に導入しています。近年、肥厚性幽門狭窄症、十二指腸閉鎖・狭窄症、小腸閉鎖・狭窄症、腸回転異常症に対して、臍切開を利用した整容性に配慮した術式を導入し標準術式としました。さらに昨年度は、腹腔鏡補助下先天性胆道拡張症根治術、腹腔鏡下中間位鎖肛根治術も導入しました。小児稀少難治性疾患である総排泄腔遺残症、総排泄腔外反症、MRKH(Mayer-Rokitansky-Kuster-Hauser)症候群などに対応するため、新規に院内に先天性小児泌尿生殖器疾患チーム(当科、小児科、泌尿器科、産婦人科、形成外科、整形外科、放射線科、看護師などが参画)を立ち上げ、隔月での定期検討会を実施し長期フォロー計画を含めた協力体制を確立しました。小児悪性固形腫瘍に関しては、毎月の新潟小児悪性腫瘍研究会及び院内キャンサーボードでの検討を継続しています。新潟小児悪性腫瘍研究会は40年以上の歴史ある研究会ですが、現在はweb会議形式になりました。

【研究活動】

木下教授の専門でもある小児悪性固形腫瘍をはじめ幅広く研究を行っております。今年度から「小児良性固形腫瘍に対する免疫学的糖鎖解析法を用いた診断システムの開発」(研究代表者 木下義晶)(令和3~5年度)が採択されました。AMEDや厚労科研の分担研究として「難治性血管腫・血管奇形・リンパ管腫・リンパ管腫症および関連疾患についての調査研究」、「小児およびAYA世代の横紋筋肉腫およびユーイング肉腫患者に対するリスク層別化臨床試験実施による標準的治療法の開発」なども実施しており、最新の研究動向や、治験などの情報をいち早く提供可能です。窪田前教授が研究代表者を務められた「先天性難治性稀少泌尿

生殖器疾患群(総排泄腔遺残、総排泄腔外反、MRKH症候群)におけるスムーズな成人期医療移行のための分類・診断・治療ガイドライン作成」から移行した「小児期から移行期・成人期を包括する希少難治性慢性消化器疾患の医療政策に関する研究」では、木下教授が領域のサブリーダーとして精力的に活動されています。小林は「セラミドによる免疫制御機構を応用した膵島移植における膵島生着延長の試み」挑戦的研究(萌芽)(令和2~4年度)が継続中です。髙橋講師は「致死的合併症であるIFALD(腸管不全合併肝障害)予防を網羅した短腸症候群に対する新規細胞治療の確立」基盤研究(C)(令和3~5年度)が新たに採択されました。

【教育活動】

当科ではオリジナルの小児外科学テキストを作成し学生教育に用いています。学生にはこのテキストを事前配布して臓器別講義、臨床実習で補助教材としています。令和2年度からは新型コロナウイルス感染の影響で、講義は全て非対面式のオンライン形式になりました。臨床実習は病院への立ち入りが制限されたため、医局内での少人数でのシミュレーション実習と自宅からのオンライン実習としました。実習内容は、手術見学に相当するものとして、手術動画視聴と手術記録の作成、臨床での患者対応の実習に相当するものとして、小児診療アルゴリズムの作成に切り替えました。1症例を約30分に編集した小児外科主要疾患の手術ビデオライブラリー(20疾患分)を作成し教材に用いました。ビデオ教材は繰り返し復習が可能で、若手外科医の執刀前のシミュレーション教育にも有用であり、非常に重宝しています。学生からは「実際のベットサイドに参加できずに残念」という意見がある一方で、「むしろ動画視聴のほうが解説を聞きながら、手術記録作成を通して理解が高まった」という肯定的な意見もきかれました。今年度からは制限はありますが、手術実習を再開し、現場教育とシミュレーション教育のそれぞれの利点を最大限活用した新カリキュラムを実施しております。

【最後に】

昨年1月より木下教授のもと新たな体制で始動いたしました。医局員を増やすことを最優先課題とし、小児外科の魅力を学生に伝え、教室の魅力をさらに発信してまいります。小児外科に興味を持ち将来の進路として考えてくれる学生をしっかりつなぎ止め、入局につなげていけるように最大限努力致します。小児外科教室員一同、一致団結して活力ある教室を目指してまいります。新潟市医師会の先生方の温かく厳しい御指導・御支援を賜りますよう、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

最後になりましたが、新潟市医師会諸先生の益々の御健康と御活躍を祈念いたしまして、近況報告とさせて頂きます。

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