玉木 明
体調不良で医院の待合室に入った際に、いきなり目に入ったのが、
ユトリロの署名のドデカイ油絵!
正にビックリ仰天!高価な絵を購入されるとは!羨ましい限りだったが、昭和も終わり頃の経験だった。
その後は医院受診の機会が無かったが、米寿を過ぎたら一気に老齢化!アチコチの医院受診となり、どのような絵にお目にかかれるか?大いに期待するも、お目にかかることは殆ど無かった。然し最近になってあるお医者さんの待合室で山下清の花火の貼り絵を発見、ゆっくり堪能させていただいたし、更にもう一軒の医院では、広い待合室の壁に大小二枚の絵画を飾られていて、目を楽しませていただいている。高価な品とは思えるが、絵画事情には未経験な小生では作者が解らないのが残念至極。
ではお前の待合室はと聞かれれば、駐車場無し、待合室が3~4人分の患者さんの椅子の昔ながらの町医者風情では、絵画の購入等には資金グリに無理で過ぎていた。
最近になって、我が家に存在する只一枚の古い油絵を待合室に移動させたが、この絵は私が生後モノ心ついた頃から家の壁にかかっていた古い油絵だった。実は祖父の時代の吾が家は鍛冶小路で古道具屋だったので、爺様が古道具として購入した画だった。呉葉?と読める署名!価値かは全く不明だが、農家のミスボラシイ家が一軒だけ描かれている。
昔は今の半分程の幅だった鍛冶小路だが、アメリカとの敗戦の際に焼夷弾の延焼から町を防ぐために!終戦間際の直前に強制疎開として小路の片側を市が破壊、わが家はそれにひっかかり、以後は転居の連続だったが、油絵も運ばれ続けて今日に至った次第。
患者さんで興味を示した人はたったのお一人だけ、丁寧な書き方だが、額縁の方が値が張りますよ‼とのご批評を頂いた次第‼